授業紹介:グローバル・ヒストリー
教員からのコメント Comment of Professor
グローバル・ヒストリーという言葉を聞いて、多くの人が「世界史と何が違うの?」と思うかもしれません。私たちがこれまで学んできた世界史は、各国史を束のように集めた歴史という特徴がありましたが、グローバル・ヒストリーは国家の枠組みに捉われず、横の繋がりを重視して歴史を見ていきます。
またこの授業では特に、現代の政治や経済の仕組み、価値観など、私たちを取り巻く「常識」がどのようにして出来上がってきたのかを歴史的に見ていくこと、つまり歴史を自分事として捉えることに重点を置いています。
前半は、この分野の基本的な考え方や代表的な研究について学習したり、ドキュメンタリーを視聴したりしながら、この分野への理解を深めます。オンデマンドで学習を進めるため、自由に学習を進めることができます。
後半は対面形式で行います。学生さんたちの興味関心に応じ、砂糖や綿などが世界を席巻して世界に大きな影響を与える様子、ここから人やものの移動が活発になって世界が一体化していく様子を学んでいます。また、「戦争」という現象に焦点をあて、各地域の人々の歴史的経験の違いが異なった理解や行動につながっていくことなども学んでいます。
高校までで学んできたずっと昔の、遠くの場所で起こった歴史の事象が、どんな風に現在の私たちの生活につながってきているのかが見えると、もっとずっと、世の中に対する理解が深まって、自分の視野が広がったことを実感できると思います。歴史を学ぶ楽しさを、この授業でぜひ発見してください。
学生からの声 class interview
① 授業概要
今日、多くの人々が「歴史」というと暗記中心の科目という印象を持っていると思う。しかし、「グローバル・ヒストリー」では、単なる事実の記憶ではなく、歴史的な事象同士の関連性や背後にある動因に焦点を当てている。この授業では、歴史上の出来事がどのように複数の国や地域を巻き込み、どのような影響を及ぼし合っているのかを多角的に追求し、これらの繋がりを考えることで、「グローバル・ヒストリー」のあり方について深く理解することができる。
② この授業を履修しようと思った理由
私は、中学校、高等学校にて日本史、世界史ともに履修したことがなかった経緯を持つ。しかしながら、総合グローバルでは、特に世界史の知識がさまざまな授業で必要であると感じたため、歴史だけでなく、歴史の見方や分析の仕方を身につけたいと考えこの授業を履修した。
③ この授業の魅力
この授業は、従来の歴史学習と大きく異なる点を持っている。私は暗記が非常に苦手なため、勝手に歴史学習にも苦手意識を持っていた。しかし、この授業を通じて「グローバル・ヒストリー」という新しい視点から歴史を学ぶことで、歴史は単なる過去の事実の積み重ねではなく、出来事同士の繋がりや背景を深く考える学問であることに気づくことができた。こうした学びは、歴史をより身近で興味深いものにしてくれる点が、この授業の大きな魅力であると言える。
(中城杏 総合グローバル学部1年生)
① 授業概要
本授業では、従来の歴史を国や地域ごとにわけて学ぶ歴史ではなく、つながりに着目し、その関係に注目する新たな歴史の見方、「グローバル・ヒストリー」について学べます。従来の歴史に苦手意識を持っていた人も、新たな視点から歴史を見ることで、楽しく歴史を学び、新たな発見ができるかもしれません。
② この授業を履修しようと思った理由
私は正直、歴史に苦手意識を持っていました。様々な地域や国ごとに歴史を学ぶことを難しく感じていたからです。そんな中、歴史を国や地域ごとではなく、地球全体の一つの事象として学ぶ新しい歴史の見方、「グローバル・ヒストリー」の存在を知り、歴史を一から学び直すのにぴったりだと思い受講しました。
③ この授業の魅力
今までの歴史の授業とは異なる新しい視点から歴史を学べるので、新鮮で学習が楽しいです。特に自分が今まで無意識のうちに一定の立場から歴史を見ていたことに気づき、今まで持っていた歴史への固定観念を崩すことができました。
④ この授業で学んだことを次にどう繋げたいですか
特に西欧とアジアの関係性やその推移、そしてグローバリゼーションについて詳しく学べたことは、総合グローバル学部として、これからの大学生活の学び全体の役に立つと思います。また、授業を通して、自分の今までの興味に加え、新たに興味のある事象や問いを立てることができ、自分の学びにとってプラスになりました。
(飛嶋龍太郎 総合グローバル学部1年生)