所員プロフィール

名誉所員

石澤良昭 (いしざわよしあき)

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専門地域 東南アジア、とくにカンボジア、ラオス、ベトナム
専門分野 東南アジア史、とくに東南アジアの文化遺産、アンコール、パガン、ボロブドール、スコータイなどを研究。古クメール語碑刻文研究
プロフィール
1937年北海道生まれ。 1961年本学外国語学部フランス語学科卒業。 専門は東南アジア史、特にカンボジア・アンコール時代の碑刻文学専攻。パリ大学高等学術研究院にて古クメール語碑刻文学を研究。 文学博士。
大学時代の恩師ポール・リーチ教授 (フランス人)からアンコール遺跡研究の第一人者のグロリエ教授の紹介を受け、1961年大学卒業と同時にカンボジアに行き、はじめてアンコール・ワットの前に立つ。その時の衝撃と大疑問が私の研究の原点となる。グロリエ教授の下で研究員としてアンコール遺跡研究に従事した後、パリ大学高等学術研究院でクメール語碑刻文学を研究。1980年8月、西側の遺跡保存専門家として内戦中のカンボジアヘ乗り込み、アンコール遺跡の荒廃ぶりを世界に訴える1989年5月、第1回ユネスコ調査団長としてアンコール遺跡の破壊状況を調査、ユネスコ、カンボジア政府、日本政府へ報告書提出。
現在上智大学アンコール遺跡国際調査団は1991年よりアンコール・ワット西参道およびバンテアイ・クデイ遺跡を修復中。同時に遺跡周辺村落の文化発展にも力を入れている。 2001年3月まで4回の予備調査および32回の調査団を派遣している。調査団の国際文化協力の哲学は「カンボジア人による、カンボジア人のための、カンボジアの遺跡保存修復−であり、カンボジア人専門家養成に力を入れている。プノンペン芸術大学の講義を担当し、アンコール遺跡現地で研修を実施、カンボジア人留学生も受け入れている。アンコール・ワット近くに上智大学アンコール研修所があり、研究活動の拠点であると同時に上智大生は宿泊できる。1996年カンボジア国王シハヌーク陛下から銀盃を受け、1998年5月同国王陛下からサハメトリ章の授章を受く。
主な出版物
石澤良昭(監修・共著)『大アンコールワット展―壮麗なるクメール王朝の美』(「大アンコールワット展」図録) 東映(株) 2005年
石澤良昭『アンコール王たちの物語―碑文・発掘成果から読み解く』NHK出版 2005年
石澤良昭(編著)『アンコール・ワットを読む』連合出版 2005年