講演会

「武力紛争下での地域再構成−コロンビアの事例からの考察−」

講師

フロール・エディルマ・オソリオ=ペレス博士(ハベリアーナ教皇大学、環境問題・農業開発学部教授)

日時2010年10月28日(木)午後 5 時 30 分から
場所

上智大学中央図書館 8 階 821 会議室

使用言語

スペイン語

通訳

日本語による要約配布

参加費・予約

参加費無料/予約不要

主催・後援・共催

主催: 上智大学イベロアメリカ研究所

概要

社会的空間としての「地域」(territorio)とは、人間の営む経済、政治、文化、社会的諸関係と自然との力学によって歴史的に建設されるものです。戦争は人々の生命を奪うだけでなく、日常生活、記憶と歴史にも破壊的な打撃を与えます。コカ葉栽培撲滅プログラムやパラミリタリー(右翼准軍事組織)の武装放棄を進展させ、「ポスト紛争」体制をめざすコロンビアでは、半世紀以上におよぶ武力紛争によって農村部から多くの戦争被害者と国内避難民(強制移住民)が生まれました。
オソリオ教授は長年コロンビアの紛争地における農村社会とそれをとりまく社会的行為者との関係に注目し、農民が難民化せざるを得ない状況と、紛争がローカルな「地域」に与えるインパクトについて実証研究を重ねてこられました。
本講演では、既存のローカルな「地域」が戦争という暴力によってどのように破壊・再構成されるのかについて、地理的情景、土地の経済的利用、行為者間の社会的関係、地域的表現形態としてのアイデンティティという「地域」がもつ 4 つの次元から考察されます。

ポスター画像

101028