所員プロフィール

山口昭彦(やまぐち・あきひこ)

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専門地域 イランを中心とする中東地域
専門分野 近世・近代西アジア史、クルド研究
プロフィール
近世から近代にかけての中東地域の歴史を専門としています。とくに、中東の少数派クルド人に焦点を当てて、クルド社会と国家との関係やクルド社会内部の権力構造が歴史的にどのように変化してきたのかを研究してきました。もともと学部時代に現代のクルド人問題に興味をもったのがきっかけで研究を始めましたが、その後、大学院に進学して研究を進めるうちに、現在起きていることを理解するには、クルド地域の歴史をできるだけ長いタイム・スパンで捉えておことが不可欠だと思い至りました。とはいえ、世界の他の地域と同様、中東においても歴史は王朝や国家という枠を前提に語られることが多く、少数派の歴史を軸に据えた研究は多くありません。そんなわけで、近世から近代にかけてクルド社会がたどった変化を自分なりの一つの歴史像として提示することを研究テーマに据えてきました。
主な出版物
山口昭彦(編著)『クルド人を知るための55章』明石書店、2019年
「「イランのクルド」とサファヴィー朝の「強制」移住政策」『アジア・アフリカ言語文化研究』93号(2017年3月)、65-90頁
「周縁から見るイランの輪郭形成と越境」山根聡・長縄宣博(編)『越境者たちのユーラシア』ミネルヴァ書房、2015年、79-104頁
「後期サファヴィー朝有力家系の戦略的資産形成:ザンギャネ一族の「財産目録」を手がかりに」『アジア・アフリカ言語文化研究』86号(2013年9月30日)、31-54頁
「サファヴィー朝(1501-1722)とクルド系諸部族:宮廷と土着エリートの相関関係」『歴史学研究』885号(大会別冊)、2011年10月、157-166頁
「離散と越境のクルド人」駒井洋(監修)・宮治美江子(編集)『中東・北アフリカのディアスポラ』(叢書グローバル・ディアスポラ3)明石書店、2010年5月10日、52-74頁
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