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澤江史子 (さわえ・ふみこ) |
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専門地域 |
トルコ |
専門分野 |
トルコ現代政治社会論、ムスリム社会の世俗主義、イスラム復興と女性、トルコの民主化とクルド和平プロセス |
- プロフィール
- 1990年代後半にトルコに留学して以来、現代トルコの国家と宗教の関係、イスラム復興運動に
注目しながら、ムスリム社会の民主化の問題について考えてきました。イスラム復興というと一般には、
過激な運動が注目される傾向にありますが、トルコは西洋の方を向きながら「自分らしさ」と現代的
発展の調和を模索する潮流が圧倒的に主流です。この点で、トルコは、法や政治状況がより宗教的な
他のムスリム諸国に対して例外的かもしれませんが、現代的な社会における中庸なムスリム政治社会が
どのようなものであるのかを理解するうえで、興味深いモデルを提示していると考えています。
私たちの常識では、イスラム的な政治運動が民主主義にとって妨げであると考えがちですが、
イスラム的な論理で多様な民族や宗教の共存を模索する動きもあれば、世俗的な考えの人たちが
宗教や民族の観点で排他的な場合もあります。多様な宗教的志向や民族的アイデンティティ、
歴史観をもつ人たちが、どのようなプロセスで、どのような共存の政治文化・国家のあり方を模索して
いるのか、その過程で人々のイスラムの理解はどのような役割をはたし、あるいはどのように変化して
いくのかという問題に現在は特に関心をもっています。
- 主な出版物
- 澤江史子「トルコの「クルド系政党」」山口明彦編『クルド人を知るための55章』明石書店、2019年 202-206頁
- 澤江史子「疑似コロニアルな宗教概念に抗するスカーフ」池澤優編『政治化する宗教、宗教化する政治』岩波書店 2018年 149-164頁
- 澤江史子「未完の東方問題」納家正嗣・永野隆行編『帝国の遺産と現代国際関係』2017年 57-78頁
- 澤江史子「ポスト世俗主義とポスト・イスラム主義の時代のトルコ」『現代宗教 2016』 2016年 35-53頁
- 澤江史子「エルドアン政権「強権化」の構図」『外交』vol.39 2016年 72-79頁
- 澤江史子『現代トルコの民主政治とイスラーム』ナカニシヤ出版 2005年
- 澤江史子「トルコ」人間文化研究機構(NIHU)「現代中東地域研究」東京外国語大学ア ジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)拠点「中東・イス ラーム諸国政治 変動 データベース」https://dbmedm06.aa-ken.jp/archives/category/dbarticle/area/middleeast/turkiye
- researchmapへ:
- https://researchmap.jp/researchmap01010905
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