所員プロフィール

Augustine Sali(アガスティン・サリ)

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専門地域 南アジア、とくにインド
専門分野 エスニック政治学、哲学、神学
プロフィール
インド・ケララ州生まれ。大学では政治学や哲学を学び、1997年に来日。日本語の勉強を終了後、神戸六甲学院で一年間英語を教えました。2000年に上智大学神学部卒業。2002年から同大学外国語学部地域研究専攻で「インドのコミューナル紛争」について研究し修士号と博士号を取得しました。コミューナル紛争とは、社会の異なる集団間の紛争のことで、私がテーマとしたのは、インド国内、また南アジア地域に広がる宗教的アイデンティティを持つ対立です。
私が世界の多くの地域で起きている様々なアイデンティティにおける紛争に関心を持ち始めたのは1989年からで、インドのコミューナル紛争を研究しながら、世界の様々な紛争と市民レベルにおける平和構築の可能性を研究しています。特に最近は、哲学や神学を背景にした社会学的課題にも注目しています。たとえば「人間の暴力」、「人権問題」などは一つの学問にこだわらず、グローバルな課題としての共生学や公共哲学などの分野にも関わってきます。
また、研究手法としては、先進国(特に日本)と発展途上国の比較研究を取り入れ、現代社会の宗教と世俗化について研究を進めています。
主な出版物
サリ・アガスティン(編)『上智アジア学』 第34号 上智大学アジア文化研究所 2016年
高祖敏明/サリ・アガスティン(共編)『アジアにおけるイエズス会大学の役割』 上智大学出版 2016年
“Secularization and Religion Policies in Political Affairs: Global and Asian Context”,『上智アジア学』第34号, 2016年
Global Development Studies: International Organizations, (with John Joseph Puthenkalam), Sophia University Educational Innovation Program, AFJ, Tokyo (English), 2012年
“Identity, Conflict and Multiculturalism: Living Together in Cultural Freedom”, Promundivita-Studies on Life and Culture, Vol.21, Research Institute for Life and Culture: Sogang University-Seoul, Korea, pp.25-62, 2011年
「宗教的アイデンティティと紛争:インドのコミュナル紛争を事例に」『キリスト教文化研究所紀要第』29号,上智大学キリスト教文化研究所,pp.35-56, 2011年
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https://researchmap.jp/SaliSJ202148