研究会・出張報告(2007年度)
出張報告- エジプトでのイスラーム主義運動関連の調査(2007年9月1日~9月15日)
期間:2007年9月1日~9月15日(15日間)
国名:エジプト
出張者:横田貴之(日本国際問題研究所研究員)
概要:
今回の出張の主たる目的は、カイロおよびアレキサンドリアにおいてムスリム同胞団を中心とするイスラーム主義運動に関する臨地調査・資料収集であった。具体的な内容とその成果は次のとおりである。(1)前回出張に引き続き、最高指導者顧問アブドゥルハミード・ガザーリーなど同胞団メンバーへの聞き取り調査を行った。その中で、政府による抑圧政策が依然として続く中で法の枠内での活動が堅持されていること、そして憲法改正を受けて政党化論議が同胞団内で活発化していることを確認した。2)同胞団から分岐したワサト党本部を訪問し、党首アブー・アラー・マーディーから聞き取り調査を行った。次回の政党認可申請に臨む同党の現況の説明を受けた。また、2008年2月のマーディー氏招聘に関する打ち合わせも同時に行った。(3)アフラーム政治戦略研究所を訪問し、アムル・シューバキー上席研究員とエジプトの民主化に関する意見交換を行った。(4)アレキサンドリアのダール・ダアワ書店にて同胞団関連文献の収集を行った。また、前回調査に引き続きカイロ市内の古書店にて、『ダアワ』誌など同胞団関連刊行物を購入し、資料収集の継続を依頼した。