ペーロン, ブルノPEYRON, Bruno

  • 職位教授
  • 専門エルヴェ・ギベールの自伝、教育におけるICT利用

授業について

私の授業は、ノウハウの授業(フランス語や論文の書き方を学ぶ)と、コンテンツの授業(フランス語を使って文学や文化を学ぶ)に分けることができます。
フランス語を教えるときには、次の原則に従っています。
A 生きることは時間を経験に変えることだから、私は学生の時間を豊富な経験に変えたいと思います。
B 私が学生の道案内となって、学生はフランス語に専念します。
C 学ぶためには、今していることに専念しなければなりません。
D 教師は学生に専念し、学生は言語に専念するのです。
コンテンツの授業では、個人やグループでの自主的な作業(口頭発表や動画作成、レポート、アンケートなど)を重視して、同じ原則を適用します。こうした授業の目的は、学生が習得した概念や情報を応用して、自分の理解を深めていくことです。

最近研究していること

いちばん関心のある分野は、自伝的な作品の研究と、語学教授法、とくに教室で用いる実践的なストラテジーの研究です。
具体的には、この二つの分野で、イメージとテクストの関係について研究しています。教授法では、イメージはテキストと同じことを表していたり、意味を補完しあったりしますが、自伝的作品ではまったく異なります。読者は思いもよらないところ、実際にはありえない虚構の世界へと導びかれます。それでも作者は、それを真実、現実として提示するのです。
最近では、イメージをともなう語りのテキスト、たとえば紙芝居のようなイメージの助けを借りて口承で伝えられた、物語や儀式(世俗的、宗教的、霊的)から生まれたテキストを研究しています。

私のこの一枚

イッセンハイムの祭壇画はアントニヌ教会の祭壇のために作られた西洋美術の傑作です。革命で全体が解体され、コルマールの国立博物館に移され、今はウンターリンデン美術館にあります。聖書の場面には対応していない『天使のコンサート』と『聖母とイエス』が並置されていることが混乱を誘わずにはいません。『天使のコンサート』は、天国または精神世界で展開しているのに対し、受胎の秘密を祝っている『聖母とイエス』は、地上世界や物質的世界に位置しているからです。
私にとって、聖母マリアの服の折り畳みのひだに至るすべてが振動している、すべての絵画作品の中で最も音楽的な作品です。