進路

広くて深い、FGSでの4年間

進路区分 就職(法人)
進路先 日本貿易振興機構(JETRO)
氏名 M.H.
メジャー 国際政治論 マイナー 中東・アフリカ研究
入学 2019年4月 卒業 2023年3月

内定先・進学先を選んだ理由:
内定先は、日本企業の海外進出や、海外企業の日本進出を促進する独立行政法人で、商談会やコンサルティング、調査研究など幅広いことを行っています。

ここを志望した理由は、日本企業の海外におけるプレゼンスを広げていきたいと考えたためです。小中学生のころに中国に住んでいた経験があるのですが、日本企業の進出が盛んに行われており、民間レベルでの日本への良いイメージが作られつつある様子を見ました。一方で、高校の時にアフリカにスタディツアーに行った際、インフラ建設など様々な場面で中国の存在感を感じ、中国で見たような日本の存在感が感じられないような景色をみました。その経験から、日本企業の海外進出を促し、日本も諸外国も共に発展していけることに貢献できるような仕事をしたいと思っていました。日系のメーカーや商社など幅広く受けましたが、最終的には、日本の企業を海外に進出することを後押しするという、公益性のあるミッションを持っていることに惹かれたこと、そしてご縁があったことから今の内定先を選びました。

学生時代を振り返って:
大学では、中国の外交について専門的に学んでいました。中国外交を専門とするゼミに所属して、中国政治に関する文献を輪読してゼミ生と議論したり、様々な講義で課されるレポートで何かと中国に関連付けて執筆したりするなど、中国漬けの日々を送っていました。最終的には中国が外交の様々なシーンで強調する内政不干渉原則について、卒業論文を書き上げました。

もともとFGSには、国際政治や中国外交について勉強したくて入りました。高校の時にエチオピアへ研修旅行に行った際に、インフラ建設の場面などで中国の影響力を感じたことから、遠く離れていてもプレゼンスを発揮している中国に興味を持ちました。FGSには、中国や国際政治を専門とされる先生がおり、さらにアフリカや国際協力を専門とされる先生がいることから、中国の対外的な影響力について多角的に考えることができるのではないかと思い、FGSへの進学を決めました。

高校生の時に考えていたこうした思いは、大学入学後に的中しました。中国のことを軸に勉強できたことはもちろん、国際政治の理論や、アフリカや中央アジアといった特定の地域をテーマにした講義、さらには市民社会レベルでの国際関係など、幅広い知見を得ることができました。何かしらの軸を持ちながら、広い視野を養えることがFGSの特徴だと思います。

勉学以外の面では、模擬国連というディベートのような活動を行っていました。各国の立場になりきって国際会議をシミュレーションする過程で、国際会議の意義や各国の政治的立場、そしてグローバルな課題に関して知見を深めることができ、模擬国連で学んだことが大学の勉学でも生かされ、大学で学んだことが模擬国連でも生かされるというように、模擬国連と大学の勉学の相互にとって良いことがあったと思います。また、政治的な立場が全く異なる国同士では、合意に至ることが難しいという国際政治の難しさやリアルを学ぶことができました。

その他にも、中国の学生と3週間ほどオンラインでディスカッションするイベントや、アフリカ向けに中古車を輸出する会社でのインターン、さらにはカナダの大学への3週間ほどの短期留学などを経験しました。残念ながらコロナ禍でできなかったことはありますが、それでも最大限大学生活を充実させていったと思います。大学の内外問わず、学びにつながる様々な機会があるので、自分の興味関心に基づきこうしたチャンスを自らつかみとる姿勢が求められるのではないかと思います。

FGSを目指す皆さんに伝えたいこと:
FGSは幅広くなんでも勉強できるという印象があるかもしれません。しかし、FGSの取り扱う範囲であれば、何か一つの分野を極めたいという方も、FGSを選択肢の一つに入れてみてもいいのではないかと思います。私自身、中国のことを勉強したいという思いで入り、もちろんまだ分からないことだらけではありますが、中国外交を学んできたという一定の自信や達成感は感じています。その過程で、自分の専門外の講義も受けてみて、幅広い視野から自分の専門分野を見てみると、深くて面白い学びを得ることができるのではないかと思います。自分の興味関心を大事にしてあげて大学4年間を過ごすと、満足の行く大学生活につながるのではないかと思います。

また、ご縁があってFGSに入ってからは、たくさん海外に行くことをおすすめします。FGSで学んだことをもとに海外に行ってみるとまた新たな発見がありますし、逆に海外経験を通じてFGSで取り扱う内容が肌感覚で理解できることがあります。ぜひ、充実した4年間を過ごしてください。

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