進路

大学の制度を活用しまくった4年間

進路区分 就職(企業・団体等)
進路先 JICA海外協力隊
氏名 田中 厚好
メジャー 中東・アフリカ研究 マイナー 市民社会・国際協力論
入学 2020年4月 卒業 2024年3月

内定先を選んだ理由:
私が内定先を選んだ理由は、やはりいわゆる途上国に数年単位で「住む」ことができるからです。基本的に途上国にはNGO等のボランティアを通じて短期で行くことはあっても、なかなか年単位で住むということは新卒ですることは大変難しいです。なぜならば経験がないとNGOに雇ってもらったり、国連などの国際機関に就職したりすることはできないからです。しかしながら内定先であれば新卒という経験があまりない人材でも採用されることがあり、それが最大の魅力でした。

私が長期で途上国に住みたいと思った理由は上智在籍中にした1年間のイギリスへの交換留学でした。私の留学先は大学院としても有名で世界中から多くの学生が修士を取りに留学先に進学しており、その多くが国際協力系の学問を専攻していました。ただ多くの学生が途上国で様々な活動をしてから大学院に進学されており、当時大学院に直接進学しようと考えていた私にとっては衝撃的な出会いでした。さらには1年間留学していたことで旅行者とは異なる目線からイギリスを見ることができ、その土地を一住民として捉えることができたのです。それならば途上国にも長期で住むことができれば一住民としてその地域のことを考えることができるのではないかと考えたのです。

JICA海外協力隊は一般的な会社や雇われ先のJICA(国際協力機構)とは異なり、短期雇用で2年間の任地への派遣が終わったらその後の雇用は保証されていません(最近ではJICAがかなり就職支援をしてくれていますが)。そのためリスクのある選択だと友人や家族には言われましたが、将来的に国際協力の道で活躍していきたいと考えている自分にとっては若いうちから途上国に住民として住み、その土地や人々と関わりながら問題解決を草の根レベルでしていけるということは大変重要な経験であると捉えました。さらには同期隊員やOGOBとのつながりが大変強いのも内定先の魅力で、現在国際協力の最前線で活躍されている方のほとんどが内定先を経験されている方ばかりなので、そのコミュニティに入ることが出来たことだけでも大きな一歩だと言うことができると思います。

学生時代を振り返って:
私が入学した2020年は新型コロナがちょうど流行り始めた時期でそこから約2年間はほとんどオンライン授業でした。正直この2年間は本当に大変な時間でした。もともと大学に入学したら途上国へボランティアに行ったり、海外へ1人旅したりしたいなと思っていたのでそれができなくなった悔しさは大きかったです。しかしながら日本でできることをしようと思い、日本国内にいるアフリカ出身の人々を支えるようなNGOでのボランティアを始めたり、アフリカで活躍する国際NGOでのインターンを行ったりしました。また上智のインターン制度を使い、日本に支部があるアフリカに関わっている国際機関でもインターンすることができたのは大変良い経験となりました。

また上記したように留学にも行きたいと思っていたためラストチャンスとなる3年の秋学期からの1年間の留学を目指し、2年の9月には英語のスコアを提出できるように英語を猛勉強しました。その結果無事にイギリスに留学することができました。奨学金も得ることが出来たので資金の心配はあまりせず大変充実した留学生活となりました。

正直四ツ谷には4年間中、約1年間しか通うことができなかったのであまり周辺の土地の開拓などができたわけではなく少し悔しい思いはありますが、大学の大変ありがたい制度をすべて有効活用し私の専門であるアフリカ地域に色々な観点から関わることができた4年間だったと言うことができるかと思います。

FGSを目指す皆さんに伝えたいこと:
FGSには海外志向が強く、グローバルな考え方を持った人が大変多いです。そのため授業を受けたり、友人と話したりしているだけで多くの視点を得ることができます。その一方で意外にもこれまで一度も日本から出たことがないという学生がFGSにはかなりの数います。そのような友人とこれまで長期で海外に住んでいた友人と話したりすると思わぬ視点に気づかされたりすることもあります。そのような環境を自然に作り出すことができるのもFGSの魅力なのではないかと思います。

さらにFGSは他の学部学科の授業を受けることも容易なので、他学部の授業を積極的に受け学際的な考え方を身に付けることもできると思います。四ツ谷というワンキャンパスだからこそ出来ることなのかなとも思います。ぜひ皆さんもFGSに入って、上智の制度をフル活用して学生生活を楽しんでほしいと思います!

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