まさかの私が国家公務員?!
進路区分 | 就職(公務員) | ||
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進路先 | 国家公務員総合職 農林水産省 | ||
氏名 | 二瓶 菜々子 | ||
メジャー | 国際政治論 | マイナー | 中東・アフリカ研究 |
入学 | 2017年4月 | 卒業 | 2023年3月 |
内定先を選んだ理由:
私が国家公務員を目指したのは、F G Sでの学びが大きく関係しています。社会問題の解決に関心があった大学入学時、講義を受けるたび自分一人の力では社会を大きく変えることが出来ずにもどかしさを感じていました。一人の力では小さな影響を及ぼすことはできるかもしれないですが、その限界を感じ自分が解決したい社会問題にどのように寄与できるのかわからずにいました。
ゼミの教授に提示された国家公務員という選択肢は、私には全く想像もしていないものでした。難しいのではないか、私には向いていないのではないかと思いつつ、私が抱えていたもどかしさを少しは解決できるのではないかと思えたものでした。試験勉強は、今までに触れたことのない経済・法律などを含め本当に難しく、何度も私には無理なのではないかと思いました。そこでのモチベーションは、少しでも国家の枠組み形成に携わることができれば、経済の側面、教育の側面、環境面など様々な角度から社会問題にアプローチできるかもしれないと考えていたことでした。少しでも、国家のルール作りに携わってみたい、そのような思いが日々の勉強のモチベーションでした。レベルの高さや、国家という大きなアクターを動かしうるというスケールの大きさを考えると私には難しいかもと自信を失うこともありました。試験を受けるまでは不安な毎日でしたが、最終的には願っていた国家公務員になるチャンスを得ました。
都道府県や市区町村の公務員になることも考えましたが、やはり、社会問題の解決には国家が一番近いのではないかと考え、最終的には国家公務員を選びました。また食糧安全保障など、他国間との結びつきが強い分野に関心があったことから、農林水産省を選びました。グローバルな結びつきと、日本国内での産業の発展の促進は大学での学びと大いに関係があるように思います。特に昨今の世界情勢から、食糧危機や食糧の価格高騰など課題が残されているため、今後もさらなる国家間での連携が必要であると感じています。
自分が思い描いていた社会問題の寄与にどの程度貢献できるかは分かりません。もしかしたら、何もできないかもしれません。しかし、総合グローバル学部で学んだグローバルとローカルな視点を生かして、日本の発展を促す歯車として日本を支え、海外との結びつきを強めていきたいと思います。まずはやってみる、そのようなチャレンジ精神も大学時代に培ったものであると思います。
学生生活を振り返って:
友人たちよりも長くいた2年間を含めて、6年間大学に在籍しました。上智大学では、多様な背景を受け入れる環境が整っていました。そのため多くのことに挑戦できる機会がありましたし、友人からの刺激を受け、自らも貪欲に挑戦する姿勢で物事に取り組んでいたような気がします。留学を支援する学生ボランティアに励んだり、他大学の学生と政策提言を行なったり、留学をしたり、大学入学当初から一つ一つの出来事が濃かったと振り返ると思います。
そのような中でも最後の2年間は自分にとって大きな転換期となりました。コロナ禍で自分のやりたいことが見えなくなったこともありましたが、公務員を自分の将来の選択肢の一つとして考えてそれに向けて進もうと決めました。友人たちが前に進む中、自分は何も決めきれず不安になることも、大変な思いこともたくさんありました。しかし、今となっては、後悔は一つもしていません。長く学生でいた分、本当にたくさん勉強もしましたし、旅行にも行くことができ、本当に多くの経験ができました。また、新たな友達もできました。感謝しています。
この6年間を通して、枠に囚われずに、自分が本当にしたいこと、それを探すために少し時間をとったり、本来自分がいた道から外れてみたりしても良いかもしれません。そうすることで、自分のやりたいこと、自分の想いが見えてきたり、ヒントを得たりすることがあるかもしれません。もしかしたら、見えないかもしれませんが、その時はその時で開き直って、その時の気づきを大事にすれば良いと思います。私はそのように過ごしてきた6年間であったと感じます。
FGSを目指す皆さんに伝えたいこと:
私がお伝えしたいことは、自分に素直になることです。まずは飛び込んでみてください。F G Sには、様々な人がいるし、多くの学ぶ環境があり、いろんな刺激を受けます。だからこそ想像以上の学びがあるはずです。そのため、自分に正直になって、挑戦したいこと、学びたいことに素直になってやってみて欲しいと思います。少しでも関心のあることならば貪欲に学んで欲しいです。それを受け止める環境が上智大学、総合グローバル学部には整っています。その環境を活かして、ぜひ総合グローバルで自分の興味を伸ばして欲しいと思います。
自分がいるはずだった道から外れることは不安や恐怖もあるかもしれません。しかし、もっと怖いのは、流されて後から後悔することだと私は思います。自分で決めたことは自分で責任を取れるようになって欲しいなと思います。
少しでもF G Sを目指す人のエールになれるように私もがんばります。一緒に頑張りましょう!