進路

『自分の思うまま、感じるままに』

進路区分 就職(企業)
進路先 株式会社マザーハウス
氏名 近藤 陽香
メジャー 中東・アフリカ研究 マイナー 国際政治論
入学 2017年4月 卒業 2021年3月

内定先を選んだ理由:

 ビジネスとものづくりを通して、商品の裏側にある問題背景や作り手の想いを届ける役割を仕事にしたいと思ったためです。大学 3 年次秋から、アフリカンプリントを使ったバッグや小物を東アフリカに位置するウガンダ共和国にて製作し、日本で販売する会社のインターンシップに携わる中で、ビジネスに対するマインドセットが大きく変わりました。ただ利益を生み出すだけではなく、商品がお客様の手に渡ることによって、現地の職人さんとお客様が国を越えて繋がり、商品を通じて生産国の背景を知るきっかけや人との繋がりを生み出すことを実感しました。そのような連鎖が生まれる瞬間をもっと目にしたいと思ったと同時に、私自身も商品や企業理念を通じて、世界の一側面をさらにお伝えしたいと思うようになりました。「先進国と発展途上国」という枠組みで現地や他者を見つめるのではなく、対等な立場で現地の素材、環境などのあらゆる強みを生かした商品開発を進めていく点も魅力的でした。

学生時代を振り返って:

 FGS で過ごした学生時代を振り返ると、私にとって一番の学びの原動力は、この世の中のあらゆることに対して感じた違和感や疑問、怒りでした。学部 1 年次に観た映画『ルワンダの涙』をきっかけにアフリカに関心を抱き、高校時代の大きな「憧れ」であった国連の内部構造の実態や組織として与える影響力などをもっと多角的に知りたいと強く思いました。国連集中研修への参加、そして 3 年次からのアフリカゼミを通して、現場を自分の目で直接見ること、固定概念を疑いながら 1 つの視点からではなく、あらゆる視点や可能性から現状を分析することの重要性を実感しました。そして何よりも学びを共にした FGS、アフリカゼミ、サークル活動を通して出会った仲間や先生方の思考に触れられたことは、とても刺激的で、自分の世界がどんどん大きく開けていきました。FGS での学びを通して、「なぜ」を明確にしながら、あらゆる視点から考える力を養うことができたと同時に、分野を限定せずに幅広く好奇心をもって突き進んでいく自信をもつことができたように思います。

FGS を目指す皆さんに伝えたいこと:

 学部で過ごす時間は、皆さんが想像しているよりもずっとずっとあっという間で、一言ではとても表すことができないほど、かけがえのない時間です。自分自身と対話する時間が増え、学問上のあらゆることに対して、違和感を感じたり、怒りがこみ上げてくることもあると思います。私にとって、大学で感じた初めての違和感は、学部 1 年次に講義内で観た 1 本の映画が写した光景でした。この映画があったからこそ、私はアフリカという地に関心を抱き、学びを深めることができました。たとえ些細な出来事の中でも、ほんの少しでも心が動いたことがあれば、その瞬間を大切にどんどん突き詰め、新たなステップに挑戦してもらいたいです。いつ、どこで、自分にとってのターニングポイントが訪れるか、は分かりません。そして同じ志、学問や分野に対する興味関心を持ち合わせている仲間との語らいを大切に、学びへの原動力を育てていっていただけたらと思います。自らの関心事に蓋することなく突き進める、自分自身を見つめることができる、自由かつアットホームな FGS が私はとても好きです。ぜひ臆
することなく、思いきり自己表現し、まだ知らない世界にも飛び込んでみてください。皆さんにとってFGS で過ごす時間が、今とこれからを築く大切なピースになりますように。充実した学生生活が送れますことを願っています。

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