進路

『自分の好奇心に素直に向き合う』

進路区分 就職(企業)
進路先 東京建物不動産販売株式会社
氏名 H.T
メジャー 国際政治論 マイナー ヨーロッパ研究
入学 2017年4月 卒業 2021年3月

 入学当初は、漠然と英語が好きでなんとなく国際系の学部で、と考え幅広く学べそうな FGS を選びました。明確に学びたいこともなくふわっとした気持ちで入学した1年生の時は、周囲の学生の意識の高さに翻弄されながら授業のたびに今まで知らなかったことに触れ、自分の無知に恥ずかしくなったことを覚えています。受験勉強では○か×か、というような問題ばかり解いてきた私はレポート課題においてもすぐに解決できない、答えのない問題に対して自分なりの答えを出すことがとても難しく感じていました。休み時間に友人と政治の話をすることも増えましたが、「これはどうやっても解決できないよね」という結論に至ることも多く悶々と過ごしていました。
 2年生の時に履修した樋渡由美教授の「外交政策1・2」の授業で世の中に当たり前にある事柄に常に疑問を持つことの大切さを教えていただき、新聞やニュースをそれまで以上に見るようになりました。そして今まで当たり前に考えていたことに対して「なんでだろう」と一呼吸置くことで自分の好奇心も高まっていくことがわかりました。そして解決できない問題こそ新聞やニュースを見て一つ一つ紐解いて論理的に考えることが重要であると気付きました。2017 年にアメリカでトランプ氏が大統領に就任したこともありこれまで以上に国際情勢が大きく変わる出来事が目まぐるしく起き、日々刻々と変わりゆく国際政治に関心を持つようになりました。そして3年生では国際政治をメジャー分野、ヨーロッパ研究をマイナー分野に選びました。トランプ氏の大統領就任を機にポピュリスト政党に興味を持ち始めた
時、EU 加盟国でもトランプ氏のような移民排斥、自国第一主義を掲げる政党が台頭していることに驚きがあり、専門論文では中東欧のポピュリスト政党の台頭要因について EU 拡大時の問題点に焦点を当て執筆しました。ヨーロッパに軸足を置いた専門論文を執筆する一方で、所属する演習ゼミの樋渡由美教授が日本の外交政策が専門でいらっしゃったこともあり、日本の政治や外交にも興味を持つようになりました。他国と日本を比較することでグローバルな視点から日本を客観視し、自分の知らなかった日本の一面を知ることができました。そのような経緯もあり、入学当初は漠然とグローバルな企業に就職したいという気持ちがあったのですが、常に政治や社会問題に関心を持ち考え続ける、という根本的なことは海外でも日本でも変わらないと考え、ビジネスフィールドに拘らず就職活動をしました。

FGS を目指す皆さんへ:
今現在自分の興味のあるテーマがはっきりしていなくても4年間を通して F G S で幅広く色々な分野を学ぶ中で、興味が持てるテーマがきっと見つかると思います。自分は今何に興味があるのか、その変遷に向き合うことも4年間の楽しみでした。あまり興味がないな、と思いながら受けた授業の中にも自分の関心と重なる部分がどこかにあり、それを発見できた時はとても嬉しかったです。そして自分とは異なる分野を学んできた学生と議論することで自分の学びも深まり、同じテーマの問題でも様々な角度から分析することができました。4年間はあっという間なので、FGS で自分の興味関心に素直に従いたくさんのことを学んで充実した大学生活を送ってください。

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