第6回FGSワークショップには、宮崎県に本部のあるNGOアジア砒素ネットワーク(AAN)職員の石山民子さんをお招きした。「水で学ぶ循環型社会:日本とアジアの現場を結ぶ」と題した講演で、宮崎県での砒素汚染問題を起源に、現在バングラデシュを中心に安全な水の供給と非感染症対策の活動を行う同会の活動をお話しいただいた。
雨季と乾季のバングラデシュの景色の違いなど、現地の様子を伝える多くの写真を見たあとで、地下水に含まれている砒素が原因となっておきる慢性砒素中毒症と、AANが行っているコミュニティレベルでのその対策についてご紹介いただいた。
参加した学生からは、アジアのどの地域で砒素汚染が見られるのか、洪水などの水害も関係があるのかといった質問が出た。
日本では各戸に水道があり、水は安全であることが当たり前だと考えられているが、その維持には不断の努力が必要であること、また多様な水源を確保していくことがコミュニティの強さにつながることを学んだ。
(総合グローバル学部教員 田中雅子)