留学・国際交流

「イギリスでの最高の1年」

参加学生氏名:
平田 すみれ
メジャー:
市民社会・国際協力論
入学年度:
2016年度
渡航年度:
2018年度秋学期~2019年度春学期
種  類:
交換留学
渡航先国 :
英国
企業・受入先:
University of Leeds

高校生の時に 10 日間の語学研修で渡英し、それ以降イギリスに長期留学したいと思っていました。 大学入学後は、大学の国際寮に入り国内で国際交流を日々行っていましたが、長期留学に行けば自然と英語力がより一層伸びるのではないかと、どこか大きく期待していました。またイギリスは開発学で有名なことから、FGS での学びをさらに専門化できると思い留学を決意しました。交換留学に行くことが決まってからも英語の授業を取ったり、IELTS の勉強を続けたりとアカデミックな英語に慣れるように心がけました。

渡航前には、大学主催で留学までの流れなどのセミナーが数回行われ、必要な情報は大学側が流してくれますが、手続きは基本的に自身で行いました。手続き等で分からないことはグローバル教育センターの方に聞いて沢山サポートして頂きました。交換留学生用の奨学金もあり、とても助かりました。

留学先では本当に毎日が充実していて、留学前になぜ自分があんなに不安で一杯だったのか不思議で、帰国前は日本に帰ってきたくない程でした(笑)。リーズ大学では、授業がレクチャー・セミナーの 2 形式で行われ、慣れない授業内でのディスカッションや意見交換に最初はついていけない部分もありました。それでも私が履修していた授業は少人数で行われていたこともあり、授業後には教授に気軽に質問ができてレポートのアドバイスをもらうこともできました。大学内は教授を含め留学生へのサポートや設備が大変充実しており、基本的には大学内のサービスで全てが完結できました。

留学先で履修していた授業では、開発課題として文化・ジェンダー・宗教・都市部からのアクセスがどのような影響を与えるか、政治と大衆運動の関係性、人権問題など FGS で学んだ内容と直結する内容も多くありました。FGS での、開発が現地に及ぼす影響やジェンダー格差を思い出しつつ、開発学という学問を体系的に見つめることができたし、FGS での国際関係学と英国流の教え方とを比較しながら授業受けるのは面白かったです。

総じて寮の仲間たち・教授・大学内のイベントやサークル仲間と、素敵な人たちとの出会いに恵まれた留学生活であったと改めて感じます。特に寮ではイギリス人に加えて、五大陸の多様な国々からやって来た学生と出会うことができ、約 1 年生活をともにし、世界中に友達ができました。日々の会話から、彼らの知識量の多さやアンテナを常に様々な話題に対して持っていることに大変刺激を受けました。会話に入りたくても英語力の問題以前に知識の欠落が理由で、ついていけない自分に劣等感を抱くことも多々ありました。しかしその経験があって、以前よりも日々のニュースに関心を持つようになり、多方面における日本とイギリスの違いや日本人としての自分、または自分自身について分析し、考察する習慣がつきました。

留学先の大学の友人たちと

インターナショナルな寮の仲間たちと

帰国後はもう一度英国に戻りたいという気持ちが強く、英大学院進学を夢見るようになりました。また英国と比較することで見えてきた、日本の特徴や問題に以前よりも興味を持ちました。日本の日常を客観的・批判的に見る視点を養い、留学前には気付かなかった日本での当たり前が、なぜそうなのかと問い詰めました。そして、国際協力という外ばかりに目を向けていた私でしたが、日本の教育・ジェンダー格差・政治など変えなければならないと、新たな目標が生まれました。さらに、英国での主体的な授業の影響で帰国後は授業中に発言する回数が増えました。授業で習ったことを受け身に捉えるのではなく、自分で一度考える習慣を得られました。

渡航前は留学をすれば英語力が圧倒的に伸びる!という期待が一番大きくありましたが、実際日常会話は難なくこなせるものの、授業内で扱われる学問的な語学力に関しては最後まで理解が困難なままでした。例え留学しても、自分なりに何か工夫しなければ英語力は自動的に伸びるものではないことを痛感しました。また留学生活はあっという間に過ぎていきます。振り返ればやりたかったことが時期を逃してできなかった、ということが私の一番の反省点です。どれだけ留学生活を充実させられるかは自分次第です。留学中の後悔は少なからずありますが、私は留学をしてよかったと心から思います。語学力以上に、自分自身と向き合い日本を外から見つめ直すことで、自身の考えを一段と成長させてくれた一年となりました。迷っている方はぜひ留学に行くことをおすすめします!!

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