進路

『興味関心をとことん追求した4年間』

進路区分 就職(企業)
進路先 独立行政法人国際協力機構・JICA
氏名 平山 杏樹
メジャー 中東・アフリカ研究 マイナー 市民社会・国際協力論
入学 2016年4月 卒業 2021年3月

内定先を選んだ理由:

 私は開発途上国の人々の生活の基盤を創ることに貢献し、日本と開発途上国の架け橋になりたいという思いで JICA を志望しました。留学と研修で行った南アフリカとカメルーンを比較し、国の発展には民間投資が欠かせないと感じてきました。しかし、未だに多くのアフリカの国々では民間企業が進出するにあたっての法整備やインフラ、教育といった基盤が整っていないのが現状です。そうした分野にアプローチできる JICA で政府や民間など多様なアクターを巻き込み、開発途上国の発展に貢献し双方向の信頼関係を築いていきたいと思いました。また JICA でのアルバイトを経験した際、実際に開発途上国で活躍する専門家や協力隊といった人達を陰ながら支える職員の方々の姿を拝見してから、私自身も現場はもちろんのこと、それを支えるバックオフィスのような部署においても開発途上国の人々の発展に貢献する働き方をしたいと感じました。これも JICA を志望した理由です。

学生時代を振り返って:

 私は小学生から高校生まで在学していた学校で出会ったケニア人の先生との関わりがきっかけで、漠然とアフリカ地域に興味を抱いていました。大学では国際関係論と開発途上国について勉強をしたかったため、FGS を志望し、進学することを決めました。大学に入学してからはまだまだ開発を必要とする東南アジア地域やアフリカ地域について勉強することができ、自分の知的好奇心が掻き立てられました。しかし、当時入学したばかりの私は実際に途上国へ行ったことがありませんでした。そこで、大学 1年次にはカンボジアで 1 週間のインターンシップに参加し、大学 2 年次には大学のプログラムを利用してカメルーンで 2 週間の研修に参加しました。初めて行ったアフリカの国がカメルーンだったわけですが、それまで授業やメディアで聞いていた通り紛争や貧困で苦しむ人々がいるということを現地で目の当たりにしました。一方で、外国の企業が多く参入し現地企業の活気ある姿を見たことで、意外にもアフリカは発展しているのだということがわかりました。それ以降、民間企業によるアフリカの経済開発に興味を持ちました。大学 3 年になってからはメジャーをアフリカ地域研究に選択し、文化・歴史・経済・
政治などといった様々な側面からアフリカ地域を学ぶようになりました。アフリカを学ぶ傍ら、実際にアフリカへ長期滞在したいという思いが強くなり、大学 3 年が終わるタイミングで一年休学をして南アフリカへ留学に行きました。そこでは、アフリカの企業を事例とした経営学や経済学を学び、南アフリカ人だけではなくコンゴ人やガボン人などといったアフリカ各国から来た留学生と交流することができました。帰国してからは、南アフリカ共和国におけるマイクロファイナンスを用いた貧困削減に関する専門論文を執筆しました。
 留学を含め、FGS で学んだ 4 年間を通して一つの分野に囚われず、政治経済・文化・社会・歴史といった多様な分野から国際社会における課題を一つ一つ見ていくことの大切さを学びました。そして、アフリカを含めた開発途上国を支援していくうえで、目先の利益や政府・世論のしがらみに囚われず、支援を受ける側である現地の人達の視点や立場になって行動していく重要性も学びました。

FGS を目指す皆さんに伝えたいこと:

 FGS ではとことん自分の好きな事やりたい事を自由に選択して学んでこられたと思っています。幅広い分野と地域にまたがって多角的に学んでこられたからこそ、充実した学生生活の日々を過ごすことができたと感じます。自分の好きなアフリカを学び、留学やインターンなどやりたい事を通し抜き、FGSで学んできたからこそ、今の自分があると思っています。これから社会人としての人生が始まりますが、FGS での学びをしっかり活かして、国際協力の仕事に励んでいきたいと思います。これから FGS を目指す皆さんには、自分の興味関心をとことん追求して充実した学生生活を送り、将来自分のやりたいことに繋げていってほしいです。

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