東京大学経済学部卒業、タフツ大学フレッチャー法律外交大学院修士課程修了(MALD)、ヴァージニア大学政治学博士課程修了(Ph.D.)。北京大学国際関係学院留学、日本国際問題研究所研究員、埼玉大学教養学部准教授などを歴任。

2号館6階617号室・木曜日13：30～14：30　その他の時間は予約で可

テレビのニュースや新聞、雑誌、あるいは人々の会話の中で中国に関する話題が登場しない日はないと言ってもよいくらい、今日の私たちの生活や日本の政治、経済、外交、安全保障、さらには国際関係において、中国は重要な存在の一つになっています。だからこそ皆さんは中国についてよく分かっていると思うかもしれません。しかし、中国を学問対象として扱うことは相当チャレンジングな作業です。中国は世界最大の14億人以上の人口を擁し、国土面積ではロシア、カナダ、米国に次いで世界第4位の国です。同時に、国内には人口の9割以上を占める漢民族のほかに55の少数民族を抱えるなど、多様性に富んでいます。中国国内はもちろん、中国と国際社会との関係も時々刻々変化していますので、中国を固定観念で捉えることはできません。今日のようにグローバリゼーションが進んだ時代においては、中国の政治、経済、歴史、文化といった地域研究の視座と国際関係論のアプローチを組み合わせて複眼的に中国を理解する姿勢が不可欠だと思います。