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2023年3月3日

国際協力分野で活躍中の先輩からのメッセージをお届けします

国際機関、国際協力の分野でのキャリアを目指している皆さんに向けて、本学の卒業生で現在ご活躍中の先輩方よりメッセージをお届けします。
グローバルキャリアへの道筋は人それぞれですが、ぜひ先輩方からのメッセージを読んで今後に役立ててください。
今回は、赤十字国際委員会(ICRC)イエメン代表部保護部次長の淡路 愛さん(上智大学法学部国際関係法学科卒)にお話を伺いました。
以下、インタビュー形式です。

   
©ICRC                          
   

―現在の職務内容について教えてください。 
(淡路さん)現在、世界には100以上の国際・国内紛争がありますが、国際社会には戦時でも順守すべきルール、国際人道法があります。ICRCでは中立・独立的な立場から、紛争時に一般市民が保護されるよう、国際人道法違反の事例を調査して紛争当事者である政府軍や武装勢力と直接対話したり、一般市民の暮らしを守るための支援を行ったりしています。これまでにフィリピン、南スーダン、アフガニスタン、バングラデシュ、ナイジェリア、イラク、イエメンで活動してきました。

 国際協力分野を志したきっかけを教えてください。
 (淡路さん) 学生時代から国際情勢に関心が強く、卒業後は通信社に就職し、外信部記者、海外特派員などを経験。戦争、自然災害、テロ、貧困など国際ニュースの取材に携わってきました。国際政治や外交などのマクロ問題の取材よりも、市民目線のミクロの現場に軸足を移したいと考えていた時にご縁をいただき、現在の組織に転職しました。無辜の市民に寄り添い、彼らの直面する困難に耳を傾け、状況の改善に向けた働きかけを行っていくという点で、セクターは違えど目指すベクトルは同じです。

 ―今の職務の中で、上智大学での学びはどのように活きていますか。
 (淡路さん) 学生時代に就職活動のためというよりも、純粋な好奇心から夢中になって学んだことが図らずも今のキャリアに生かされています。通信社のニューヨーク特派員として国連本部担当になった時、かつて学年担任で国際政治学をご講義いただいた猪口邦子ジュネーブ軍縮代表部大使(当時)と取材で再会した時、転職先のICRCが学生時代に夢中になって勉強した国際人道法の番人的な組織であることを知った時も、不思議な縁を感じました。上智大生時代に受けた刺激や国際法の基礎知識がマグマのようにいつも自分のコアにあって、無意識に自分を今のキャリアに導いてきたのだと思います。

 ―ご自身の経験を踏まえ、国際協力分野をめざす高校生・大学生へアドバイスをお願いします。
 (淡路さん) 携帯端末で世界中の人と交流したり、手軽に情報を得られる時代であるからこそ、自分の足で知らない土地を訪れたり、自分の目で事実を確認したり、直に人に会って話を聞くという体験を大切にしてほしいと思います。その過程で育んだ感性がのちのキャリアの糧になります。                                          

淡路さん、お忙しい中、貴重なお話をいただきどうもありがとうございました。

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