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    日時
    • 2010年12月12日(日)
  • 場所
    • 未定
IGC改組記念連続企画Ⅱ 路上から見る私たちの社会
第二弾:大学から路上へ-野宿者と私たちを考えるフィールドワーク2
私たちが暮らす社会には、失業や不安定雇用、福祉施策からの排除など、厳しい社会・経済構造を背景に、住まいを失い、駅や公園、河川敷などで野宿して生きる人々がたくさんいます。近年では、派遣切りやワーキングプアという言葉に象徴されるように、若者やこれまで中間層と思われてきた人々にも貧困や生活不安が蔓延し彼ら・彼女らもまた、次々と路上に追いやられています。
しかし、年越し派遣村や各地での反貧困運動などの取り組みが注目を集め、福祉や雇用などの社会的課題が広く議論されるようになった現在に至っても、野宿者についての誤解や偏見、無理解は依然として根強く、それゆえに引き起こされる心ない差別や人権侵害が、今日も野宿を余儀なくされている人々の生命や尊厳を脅かしています。
実際に大学の外へ出て、野宿者と出会いともに活動に参加することで、座学では学び得ない生きた現実を知る機会を設けます。訪問するのは、日雇労働者の街・山谷や隅田川の野宿者、元野宿者、支援者らで行われている共同炊事の取り組み。ここではボランティアとしての一方通行の出会いではなく、参加者がともに作業を担い交流します。労働、福祉、公共地からの排除など野宿者たちが直面している様々な問題に触れ、彼ら・彼女らの生きる場所から私たちの社会全体を捉えなおすことができればと思います。