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    日時
    • 010年11月25日(木) 17:00~19:00
  • 場所
    • 上智大学中央図書館8階 L-821室
  • 参加費
    • 無料、事前申し込み不要
<IGC改組記念連続企画Ⅲ>ジェンダーからみえる私たちの社会の生きづらさ
~ 女性が働くこと、社会を変えること~
第2弾:ミニ・シンポジウム 日本は女性にとって生きづらい、働きづらい社会か?
~もっと自由に、もっと楽しく働きたい!~2
今や女性が働くことは当たり前となり、様々な分野へ女性が進出していますが、他方で、働く女性にとっては未だに多くの壁がたちはだかっています。女性の半数以上は非正規雇用であるがため、低賃金・不安定就労を余儀なくされ、日本における女性の貧困は深刻な状況です。正規雇用を得られたとしても、男女賃金格差は大きく、昇任機会は限られセクハラ対策も遅れ、育児などの家族責任との調和が困難な状況に直面せざるをえません。
女性が生きがいを持って働き続けることに、多くの障壁が待ち受ける日本社会。これは女性たちだけの問題ではありません。女性へのしわ寄せは、男性の超長時間労働が成り立ってこそ、生じている現象です。つまり男性にとっては、会社人間になる以外の選択肢が用意されていないのが現状です。女性が働きやすい社会は、男性にとっても働きやすい社会です。ジェンダーの視点から日本の働き方を問い直すことで、私たちの社会の生きづらさの原因を探り、そして社会をよい方向に変えることを考えていきたいと思います。
大学で学ぶ学生にとって、女性差別なんて過去のものと映るかもしれません。あるいは、非正規労働問題なんて自分には関係ないと思うかもしれません。しかし、若者の良質な雇用機会が減っているということと、女性の働きにくさは繋がっている問題なのです。誰しもが直面する日本の働き方の問題について、理解と考察を深める機会としたいと思います。
【講師】
▼竹信三恵子さん
朝日新聞編集委員兼論説委員
1976年、朝日新聞入社。2007年4月から編集委員(労働・ジェンダー担当)。
2010年7月から論説委員兼務。2009年、貧困ジャーナリスト大賞。

▼ボヴリース里奈さん
日本で生まれティーン時代をパリとNYで過ごした後パリ、ロンドン、ニューヨークで大学時代を過ごす。NYパーソンズ大学ビジネス学科デザイン・マーケテリィング部卒業。18年間ファッション業界のキャリアをNY、パリ、東京、ハワイで勤務した後、2009年プラダジャパンへ全国店舗統括部長として着任。半年後プラダ事件として東京地裁へ。

【司会】
三浦まり(上智大学法学部教授)

【概要】
朝日新聞の竹信三恵子さんとボヴリース里奈さんをお招きし、日本社会がなぜ女性にとって働きづらい、生きづらいものとなっているのか、働く女性が直面する問題の具体例とその原因について語ってもらいます。
竹信さんは女性の貧困問題に関して積極的に発言を続けられており、最近では『女性を活用する国、しない国』(岩波ブックレット)を刊行されました。日本が女性を活用しないために損をしている実態をお話ししてもらいます。
ボブリースさんは、高級ブランドのプラダの日本法人で部長職に就かれていましたが、社内で横行するセクハラ・パワハラに異議を唱えたところ、自身も「醜い、痩せろ」と言われたのをきっかけにミラノ本社へ報告後解雇され、現在裁判で係争中です。プラダからは逆に名誉棄損で訴えられ、そのブランド名もあいまって、世界的にも注目されている裁判です。海外で活躍してきた日本女性として、またシングル・マザーとして、日本社会のおかしさをご自身の経験から語っていただきます。