受験情報 / 在学生から見た新聞学科

2年生 岩野吉樹       

新聞学科はアクティブな学生の集まり


 

<きっかけは兄のアドバイスから>
  
  私が新聞学科を目指そうと考えたのは、上智比較文化学部OBでもある兄からのアドバイスがきっかけでした。私は以前から、マスコミ関係(特にアナウンサー)の職に就きたいと考えていましたが、その一方で教養を広く身につけることも必要だと感じ、他大学や国際関係の学部も視野に入れていました。しかし、ある時、兄が「本来の希望がマスコミならば、うちの新聞学科にすればいい。マスコミ関係に行きたいやつがゴロゴロいるぞ」と教えてくれたことで、私の考えが大きく変わることとなりました。その後の私は関係資料などを通じて上智の新聞学科に興味を持つようになり、教えているクラスも面白そうで、新聞学科に絞って受験することにしました。

  当時、私は浪人しており、勉強量は人より少なかったようですが、入試の直前である年末年始にかけて「生涯で一番勉強している」と思うほど勉強し、「第一志望に受かってやる」という気迫をもって、まるで凍結していたロケットエンジンが点火され噴射するような感じで、遮二無二勉強しました。朝一番で、予備校の自習室に入り、閉室までこもる、という生活を本番までの約1か月半続けたことは効果的だったと思います。私に言わせれば、直前期の一か月の蓄積は、勉強したことを忘れないうちに試験場に行けるという意味で有効であり、加えて集中にともなる緊張感とプレッシャーからアドレナリンが溢れんばかりに分泌されますから、集中力を持続することができました。また、一か月くらいなら若い私たちのことを考えれば体力的にも苦はありません。だからこの時期まで、体力を温存しておいたのだということができます。

 

<ものの見方の多様さを学ぶ>
  
  入学して以降は、学科科目に関してはノートが重要となる勉強はほとんどしていないように思います。そのかわり、脳と自分のセンスを非常につかっているように思います。つまり、現代の社会情勢や報道を見て自分はどう考えるか、または、ある映像を見てどう感じるか、自分ならどう制作するか、といったようなことを常に考えながら、自分の頭で完成を刺激するスタイルで受講しています。「勉強をしている」という実感は薄い気もしますが、これは言い換えれば、ものの見方や感受性をより広く豊かにするために、自分が編み出した勉学方法なのです。マスコミ関係のみならず、自分の意見の構築や感性は、人として重要なことで、自分がこの先どういう道へ進もうとも、ここで学んでいることは活きてくると確信しています。

 

<我がゼミの雰囲気>
  
  私の所属する金山助教授のゼミは、とにかく個性的な人が多く、非常に元気な集団です。その一方で、ケジメがしっかりとしており、遊ぶときは遊び、やる時はやるという切り替えがスムーズに行き、仲間同士の交流という面でも非常に居心地のいいゼミです。担当の金山先生が、スポーツや国際ジャーナリズムを専門にしており、またテレビ局のキャスターをしていた経験があるため、今年の2年ゼミには映像関係やスポーツに興味がある者が集まって来ました。
  
  ゼミの運営は、ほとんど私たちに任されています。先生からの課題は包括的な研究への着眼についての基本を示される以外は自由に設定ができ、あとはアドバイス役に徹してくれていますので、私たちは興味のあることをのびのびと行うことができます。その中で、今年度の2年生ゼミで取り組んでいるのは以下のような項目です。
  ・日本の全国紙における大リーグ開幕前後の日本人大リーガー報道の研究
  ・「研究とはなにか――研究の進め方についてのディスカッション」
  ・「今日のジャーナリストの一言(という内容の英文メールマガジン)を題材にした英語によるディスカッション(ゼミ内メーリングリストにて展開)」
  
  また、年末には、ニッポン放送の社内見学を企画しており、放送の現場にかかわる方からのお話を聞く予定で、皆楽しみにしています。 
  私たちのゼミはとにかく自主性が重んじられていますので、自分たちがやりたいと思ったことに没頭できますし、強制も受けません。自分の感性を他の同級生たちとぶつけるには格好の場所だと思っています。

 

<新聞学科はアクティブな学生の集まり>
  
  上智大学新聞学科は個性的な学生が多く、また20歳前後にしては、自分をしっかりと持った学生が多いように思います。まじめな話がしたければ、みなきちんとそれに応えてくれ、熱い議論もできます。また、似たような方面に興味のある学生が集まるので、本や映画、それに最近のテレビ報道に至るまで熱い議論を交わすことができます。学科の雰囲気自体が自分にとってのいい刺激になっていると思います。自分からアクティブに動ける人であれば、すぐにこの学科を満喫できると思います。(2001年11月6日)



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