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【終了】3月11日 シンポジウム開催のお知らせ 『エゴ・ドキュメント/パーソナル・ナラティヴをめぐる 歴史学と社会学の対話』

2017.02.27

2017年3月11日 シンポジウムを開催いたします。皆さま是非奮ってご参加ください。


『エゴ・ドキュメント/パーソナル・ナラティヴをめぐる 歴史学と社会学の対話』
【日時】 :2017年3月11日(土)13:30~17:30(13:00開場)
【会場】 :上智大学四谷キャンパス2号館5階508

【報告者】:長谷川 貴彦(北海道大学) ・ 朴 沙羅(神戸大学)
【討論者】:好井 裕明(日本大学)
【司会】 :大門 正克(横浜国立大学)

【プログラム】    13:00             開場
           13:30~13:35   研活委員長挨拶  蘭 信三
           13:35~13:40   趣旨説明     大門 正克
           13:40~14:20   報告       長谷川 貴彦
           14:20~15:00   報告       朴 沙羅
           15:00~15:20   コメント     好井 裕明
           15:20~15:35   休憩
           15:35~17:30   討論

       その後、親睦会

【主催】 :日本オーラル・ヒストリー学会(JOHA)
【共催】 :上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科

[入場無料・申込不要]http://joha.jp

[ちらし]2017年3月11日JOHAシンポジウム

■趣旨
欧米の歴史学の最新の動向を積極的に紹介してきた長谷川貴彦氏によれば、言語論的転回後の欧米の歴史学では、「物語」の復権と「主体」の復権が試みられてきた(長谷川貴彦『現代的史学への展望』岩波書店、2016年)。「主体」の復権の中心的な概念は「経験」と「実践」である。「経験」は、意味を積極的に創出する過程として、また世界を構造化する過程としてとらえられ、「実践」は、スクリプト(台本・脚本)とパフォーマンス(演技)の二つの領域から構成されているとする。ここでの「主体」は、個人の解放を意味しているわけではないが、構造主義的な決定論からは決別し、状況への対応や対応過程における意味の創出に注目することで、主体の動機づけや行動様式に関心が集まるようになってきた。

「主体」の復権とかかわって注目されているのが「パーソナル・ナラティヴ」論である。「パーソナル・ナラティヴ」は、オーラル・ヒストリーの中心的なテーマであり、オーラル・ヒストリーを通じて個人史の研究が蓄積されてきた。それに対して、言語論的転回後の欧米の歴史学で注目されているのが、エゴ・ドキュメントと呼ばれる一人称で書かれた史料である。自叙伝や日記、書簡などを対象にして、近代から近世、中世にまで至るエゴ・ドキュメントの研究が産出されている。史料の「形式」や「言葉遣い」、「慣習」「プロット」などに関心を寄せるなかで、女性の語りや貧民の語り、奴隷の語りなど、主に民衆の歴史を、エゴ・ドキュメントを通じた文字史料による「パーソナル・ナラティヴ」研究として進展させている。

このエゴ・ドキュメントにいち早く注目し、紹介するとともに、自らの歴史研究の一環に組み込んできた長谷川貴彦氏(北海道大学)をお招きし、「エゴ・ドキュメント/パーソナル・ナラティヴをめぐる歴史学と社会学の対話」のシンポジウムを開催することで、今次の研究活動の共通テーマである「歴史研究にとってのオーラル・ヒストリー」の議論をさらに展開させてみたい。

シンポジウムでは、長谷川貴彦氏と朴沙羅氏(神戸大学、社会学/移民研究・レイシズム研究)に報告をお願いし、好井裕明氏(日本大学、社会学)にコメントをお願いした。朴氏は、オーラル・ヒストリーの研究史整理を通じて方法に対する問題提起を重ねるとともに、他方では、占領期の「密航」を通じて「朝鮮人」と「不法入国」の定義を検証することで、境界をめぐる考察を重ねている。好井氏は、社会学の分野で、一貫してオーラル・ヒストリーについて発言し続けてきている。歴史学/歴史社会学/社会学の対話を通じて、エゴ・ドキュメント/パーソナル・ナラティヴをめぐる議論を発展させたい。