大都市ベルリンでの留学生活

稲岡倫子

Hallo! ベルリン工科大学に留学中のドイツ語学科2年の稲岡倫子です。ドイツに来て2ヶ月になりました。現在はWintersemester(冬学期) が始まり、課題に追われる日々を過ごしています。私がこの2ヶ月間に感じたことやドイツでの生活についてお話ししたいと思います。最後まで読んでいただけたら幸いです。

・ベルリンについて
はじめてベルリンに来た時の印象はいいものではありませんでした。例えば、喫煙者が多く空気が汚かったり、駅のホームは落書きだらけだったりなど。また、トンネルの中にホームレスの方が暮らしていたり、電車に乗っていると、物乞いをしている方をたまに見かけたりなど、貧富の差を感じました。反対に、2ヶ月ほど過ごしてみてベルリンの良いところもたくさん発見しました。大都市でありながら、東京のように電車が混んでいないところや、すこし郊外に行けば、自然を満喫できるスポットが多いところです。また、ベルリンには様々な国から学びに来ている学生が多く、色々な価値観を持った学生と交流できる機会が多い点も魅力だと感じています。さらに、どこへ行っても英語が通じるので、ドイツ語に自信がない時も心配ありません。

・大学について
私は、9月から10月にかけての1ヶ月間ドイツ語の夏期講習に参加し、現在はWinter semesterで授業を5つ受講しています。5つの授業は、B2レベルのドイツ語クラスと上智のAC(アカデミック・コミュニケーション)のような英語のクラスと、ダンスの授業3つです。ドイツ語のクラスは、プレゼンをしたりディスカッションをしたり会話が中心です。周りの留学生のドイツ語能力の高さを目の当たりにして劣等感を抱きつつ、彼らの意欲的な授業態度に大変刺激を受けています。言いたいことはまだまだ言えませんが、先生の言っていることはだんだん理解できるようになってきました。クラスメイトとドイツ語で話している時に、言いたいことを理解してもらえたときは本当に嬉しいです。英語の授業を履修した理由は、留学生同士の会話で英語を使う機会が多いと感じたためです。留学前に英会話をもっと勉強していればよかったなと少し後悔しています。ダンスのクラスは完全にドイツ語で行われますが、先生の動きを真似するだけなので問題ありません(笑)。

・寮生活について
私は、大学が提供してくれた寮に住んでいます。ルームメイトはブラジル人の女子留学生2人です。彼女たちは日系人の多いブラジルのサンパウロの出身なので、日本のことに興味を持ってくれていています。2人とも私と仲良くしてくれて、時間が合えば夕食を一緒に作って食べています。ブラジル料理を作ってくれたり、私が日本料理を作ったりと、食の文化交流もできて楽しいです。

・休日の過ごし方
休日は、他の都市に留学している友人に会いに行ったり、ドイツ人のご夫婦にハイキングに連れて行ってもらったり、時には家に引きこもってNetflixを見たりして過ごしています。せっかくドイツに来ているので、チェコやデンマークなど、ドイツの周辺国にも足を伸ばしたいと考えています。

・最後に
留学に来て、色々な留学生と関わる中で、多くの刺激を受けています。例えば、授業終わりにクラスメイトと食事をしに行った際、政治の話になり、その場にいたフランス人とスペイン人とトルコ人の学生が、自国の政治について語り、白熱していました。「私はこの政党が嫌い」「今の大統領に不満がある」など、自分の意見をしっかりと持っていて大変感心しました。日本ではそもそも、友人や家族とも政治の話をする機会がなかったので、「日本の政治状況はどんな感じなの?」と質問されても、何も答えることができませんでした。政治について無知なことを思い知らされ、もっと政治に関心を持たなくてはと感じました。また、周りの学生は積極的にインターンをしていて、自分の将来をしっかり見据えている姿勢に感銘を受けました。留学では、語学力だけではなく、海外の学生からの良い刺激も得られると思いました。今後も様々な刺激を受けながら、残りの留学生活を満喫していきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

ベルリンから近いポツダムにあるサンスーシ宮殿

寮の友人とその友人たちと