ヨーロッパ留学??

野本弘樹

こんにちは。ドイツ語学科2年の野本弘樹です。ドイツでの留学生活もいよいよ残り1ヶ月を切り、帰国へのモチベーションが高まりつつありますが、このように自身の留学生活について執筆する貴重な機会を頂けたので振り返りたいと思います。

私は在外履修生として昨年の9月からドイツのエアフルト大学に留学をしています。在外履修の大きな利点として上智大学の同輩の多くが同じ時期にドイツ圏に留学することが挙げられるでしょう。エアフルトという都市を留学先に選んだ理由はその立地にあり、ざっくり言うとエアフルトはドイツの真ん中に位置しています。ドイツの真ん中を留学先に選ぶことで、他の場所に留学している友人たちを訪ねるのに適していると考えたからです。加えて私は以前にドイツ留学をしたことがあり、その時のホストファミリーがエアフルトから比較的近くに住んでいるという理由もありました。

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片道3時間かけて月1で会いに行ってました(笑)

 

エアフルトという都市の概要は私がここで説明するよりインターネットにより詳しく記載されていると思うので、ここでは普遍的なエアフルトの知識ではなく、私自身が現地で感じたエアフルトの魅力を2つ伝えようと思います。

まず1つ目。治安が良いです。外国は治安が悪く危険という印象が私にはあったのですが、エアフルトは人口もそれほど多くなく、程よく田舎で普通に生活する分には東京の方が治安が悪いと感じるほどでした。

続いて2つ目はクリスマスマーケットがとにかく綺麗です。大都市のクリスマスマーケットに見劣りしないほどの華やかさがあり、それに加えてそこまで混雑しないところが良いなと感じました。ドレスデンのクリスマスマーケットに行ったときは人が多すぎて携帯電話が電波を受信しなくなり、友達とはぐれて次に再会するまでに4時間くらいかかりました。電波を受信せずに充電だけが減っていく携帯と共にたった1人でクリスマスマーケットを彷徨ったあの出来事が私にとって留学中最もつらい瞬間でした(笑)

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エアフルトのクリスマスマーケット

ここからは今回の留学で経験したことや得たことに関して述べていきたいと思います。留学をするにあたって各自それぞれ掲げる目標があると思います。代表的なものとして外国語運用能力の向上があるでしょう。しかし私はそれ以上に今回の留学を「旅」にフォーカスを充てました。私の目標はズバリ「自分の行ったことのない場所に行きまくろう!」でした。なんだこいつちゃんと勉強しろよって思いましたか?まぁ確かに目標としては少し邪道かもしれません。しかし留学体験談としてありきたりな言語絡み、文化絡みの体験談ではなく少し特殊な体験談になると思うので、こういう留学もありなのか、程度に目を通してもらえると幸いです。

まず、留学の目標を「旅」に設定した理由は2つあります。
1つ目はもちろん、様々な国や都市を自分の肌で感じたかったからです。
2つ目は、ヨーロッパを周遊できる貴重な機会だったからです。日本からヨーロッパへの旅行を計画すると、どうしても航空券などで多額のお金が必要になります。また、この留学が終わると私は大学3年生ということで就職活動が始まり、社会人になると更に多忙を極めるでしょう。金銭面と自由に使える時間を考慮すると今しか旅できないという結論に至り、この目標が生まれました。

実際に様々な国や都市に行くということは想像している以上に得られるものが多くありました。インターネットで検索して得たその国の情報と、自分が現地に行って得たその国の情報が一致しないことはよくあることで、実際に行ってみることでしか得ることのできないものがあります。観光名所の周辺の一本路地に入ると、明らかに危なそうな区域があったり、現地では商品を値切るのが常識であり、その値切り方が地域によって違ったりと、様々なことが見えてきます。

また、ドイツから旅行するとは言え、移動費や宿泊費はなんだかんだ高くつきます。そこで1つでも多くの場所に行くために節約として、飛行機を使わずに16時間のバス移動やヒッチハイクを利用したり、1泊5ユーロのゲストハウスに泊まったり、飛行機を利用するときは世界一評価の悪いライアンエアーを利用したりなど、若い今しかできないような旅をしました。

実際に旅をするにあたって、その国の通貨やそのレート、簡単な現地語、観光名所を調べるので多くの知識も増えました。また、交通手段、宿泊するホテル、お金の利用できる限度額なども考える必要性が生じるので計画性も身に付きました。そして何より未知の場所へと向かう行動力、積極性の大切さを知りました。

その他にも、もちろん旅にハプニングはつきもので様々なことを経験しました。宿泊するはずのホテルを2時間ほど探しても見つけることができず、結局そのホテルは一般人が住んでいる4階建ての建物の中にあり、建物にも呼び鈴には何も宿屋関連のことが記載されておらず、さらにレセプションにも誰もいないという特殊な宿屋もありました。空港へ向かう地下鉄が突然目的地を変更しており、それに気づいて急いでタクシーに乗り換え空港へ向かうも間に合わず、新しい航空券を購入しないといけないこともありました。

ほんの一部ですが、以上のように旅を通しての経験や思い出がたくさんできました。

ざっくりと留学生活を振り返ってみましたが、とっっても楽しかったです。思い出ばかりが残ってあまり自身の成長には繋がってないのではないかと考える時もありますが、自分では気づかないだけで、この留学は自分の行動や価値観、考え方に大きく影響を及ぼしていると思います。残り約1ヶ月の留学生活も全力で楽しみ、帰国したときに友人や家族に土産話をたっぷりしたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。