どんなことも楽しめるハイデルベルクでの留学生活

古賀美礼

こんにちは!ドイツ語学科3年、ハイデルベルク大学に交換留学中の古賀美礼です。

ドイツに来てからもうすぐ3ヶ月が経とうとしています。

コロナ禍の影響で3月に予定されていたドイツでの語学コースがオンラインへと変更されたことで、渡航が1ヶ月先延ばしになってしまったり、ウクライナ情勢の影響で予約していた飛行機が欠航になってしまい、直前まで出発日時が決まらなかったりと、変更の連続で不安を抱えて出発しましたが、周囲の人々の支えがあって、ドイツでの生活にも想像以上に早く慣れました。ドイツに来るまでの私は、長年の夢だったヨーロッパでの生活に期待を膨らませながらも、「言葉が伝わらなかったり、手続きが上手くいかなかったり、たくさんの壁を目の前にして1週間に何回も泣くような生活が待っているんだろうな」と辛いことばかりを想像していましたが、実際の留学生活において、その予想は大きく外れ、これまで日本で勉強してきたドイツ語を毎日使うのが楽しくて、「大変なことはない!」と思えるほど毎日笑顔で過ごせています。

ハイデルベルク大学での留学の大きな特徴は、留学生も正規学生向けの授業をとれること、現地で日本語学科の学生がたくさんいること、メンザ(学食)のご飯が美味しいことだとよく言われていますが、本当にその通りです。ドイツ人学生と一緒に授業を受けるのは新鮮で、刺激を受けます。日本語学科の学生と話していると、私以上に日本について知っていて、新たな日本の魅力に気付かされることが多く、ドイツに来てさらに日本が好きになりました。

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私にとって、この留学生活で最も楽しいことも、最も大変なことも、語学力に関することです。

まず、最も楽しいことは、ルームメイトや友達とドイツ語で会話することです。自分が発したドイツ語が相手に伝わったときや、相手の言っていることがわかったときの嬉しさは、何よりの勉強のモチベーションになります。また、私はオーケストラに所属しているのですが、その練習の中でドイツ語での指導を理解できている自分にびっくりして嬉しくなります。留学生の友達と自国での生活やお互いの文化を紹介し合うことも、とても楽しいです。周りのドイツ人はとてもおしゃべり好きで、話し始めると息継ぎしているか心配になるほど永遠に喋っています。このように、日常生活の中で実際にドイツ語を使うことが、私にとって一番楽しいことです。

留学生活において、「大変なことはない!」というのは、飛行機が4時間来なくて空港で待たされたり、来るはずの電車が突然来なくなったり、洗濯機が壊れて洗濯物が取り出せなくなったりと、思い返してみればトラブルはたくさんありましたが、どれも少し時間が経てば、「大したことなかったな」と思えるからだと思います。また、わからないことがあったときにいつも助けてくれる友達やルームメイトにも本当に感謝しています。一番苦労していることは、授業の内容を理解することです。留学生向けの語学授業はクラス分けテストをして割り振られているため、ついていけるのですが、正規学生向けの授業は、先生の話すスピードが早く、内容も難しいため、予習復習に時間をかけてもついていくのが大変です。ですが結局、大変だからこそ必死に頑張れていて、勉強していることが楽しいと思えています。

5月くらいから、前よりスラスラ言葉が出てくるようになったり、相手の話すドイツ語が一つ一つはっきり聞こえるようになってきたり、友達にチャットを打つスピードが速くなったりと、来たばかりの時と比べるとドイツ語が上達したと感じる場面がいくつかある一方で、そんなに簡単に語学力が向上するわけがないという現実も突きつけられています。机に向かって勉強をするのは日本でもできることなので、ドイツにいる現在は、できるだけ多くのドイツ人や留学生との会話の中でドイツ語を学ぼう!と思いながら、頑張っています。「楽しいことも大変なことも語学力」と言いましたが、どちらも大きなモチベーションになっています。

語学に関することを中心に書いてきましたが、何よりも大切なことは、たくさんの人との出会いを大切にし、自分が今まで知らなかった地域の文化や人々の価値観を知ることだと思っています。新しいことだらけの環境に住みながらさまざまな価値観に触れ、日本にいたとき以上に自分について考えるようになりました。周りを気にしがちだった性格から、「人は人、自分は自分」と思えるようになってきたり、思っていることをストレートに言葉にできるようになったりという自分の性格の変化も既に感じています。

半年という留学期間はとても短くて、もっと長くいたいと思うほどにハイデルベルクでの生活が大好きですが、自分で決めたこの期間の中で、今できることを最大限にやるという目標を常に心に留めて、これからも1日1日を全力で過ごしていきます!!!

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