「演劇入門」広田敦郎氏(翻訳家)

学科長日記-「演劇入門」広田敦郎氏(翻訳家)

<授業後に居酒屋で広田氏と>

2012年12月14日(金)

 本日の「演劇入門」は演劇専門の翻訳家として活躍中の広田敦郎氏を講師にお迎えした。いろいろと興味深いお話しを聴くことが出来た。内容のほんの一部だけでも紹介しよう。

 乗り物好きだった広田さんは駅や空港で、劇場で感じるのと似たわくわくする高揚感を感じるという。いずれも新たな旅立ちへの期待だ。芝居も短いけれど「旅」なのだ。

 また四ツ谷駅を出る地下鉄丸ノ内線とJR中央線は、いずれも新宿あるいは東京に向かうが、それぞれ出発時は逆方向に向かって走り出す。逆方向に向かって走り出すのに結局は同じ場所にたどりつくのはまるで人生みたいだ。

 芝居の翻訳では、できるだけ元の言葉の意味を残し、直訳に近い訳文にするように心がけている。翻訳で説明しすぎると観客が想像する予知がなくなってしまう。

 などなど、広田さんならではの視点からの演劇論、人生観、翻訳論はとても興味深く、あっという間の90分だった。広田さん、ありがとうございました!!