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心と体のバランスを整える「マイルール」

 

5月も終盤に入ってきました。「五月晴れ」というようなからっと晴れた日も少なく、青葉が目にしみる季節をなかなか謳歌できない、気象変動の著しい日々が続いています。なんとなく体調不良だという方も多いのではないでしょうか。

ゴールデンウィーク明けに、かつては「五月病」とよく言われたものです。新年度を迎えたあと、4月は何もかもが新鮮でがんばり、ようやく新しい環境に慣れたころ、大型連休を経て、何となく調子が出ない、だるい、気が重い、という症状に陥ることを、「五月病」と表現していました。特に新入生にそういう傾向がみられるようです。

最近は「五月病」に代わって、「気象病」という言葉をよく耳にします。気象の変動、特に気圧の高低差によって、体調に異変が起こるというものです。近ごろは地球環境の変化から、気候変動も著しくなり、二十四節気をめでていたときのような日本の四季折々の風情を感じることが難しくなってきました。先週は真夏日を経験したのに、今週は再び3月末の寒さ、おまけに冷たい雨が降ってコートを引っ張り出した。。。今年も4月から5月にかけてたびたびそんな経験をしました。このようなイレギュラーな気候変動によって体調に変調をきたすのには科学的根拠があることも最近はわかってきたようです。

事実、私も気圧の変化によって朝耳が痛くなったり、頭が重くなったりということがしばしばありました。これも「気象病」の症状だったようです。そうした「科学的根拠」がわかると、人間というのは現金なもので、重大な病気ではなかったのだと意外と納得し、元気になることもあります。「気圧がもどればまたしゃんとするから大丈夫」と言い聞かせ、雨の月曜日ならば「恵の雨、長靴をはいてでかければすむこと」と考えて、「あぁブルーマンデーだ、いやだな」と自分を下向きにさせない、そういうちょっとした自己暗示をかけることが気分を上向きにするコツかもしれません。

逆に、気候の変化、季節の変わり目の良い点、楽しくなる点をみつけて、自分の生活プランをコントロールすることも、考えようによってはできるのです。例えば、これから6月に向かうとき、誰しもが「入梅⇒湿気⇒蒸し暑い⇒鬱陶しい」というイメージを持ちやすいですが、他方で、夏至に向かってどんどん日照時間が長くなるんだ、と思うと、いつも何か締め切りに追われて焦っている私は自分を前向きに励ますことができるようになります(もちろん、個人差があり、夏が苦手な方は、秋が深まりゆくころを好むかもしれませんが)。

春学期、そろそろ中盤に差し掛かり、それぞれに生活のリズムができつつある時期、同時に惰性に陥ったり、疲れが出やすくなったりするころです。そんなときこそ、何かルーティーンを作って、それを繰り返すようにすると、心と体のバランスが整います。例えば、毎日決まった時間に起きる、寝る前に片付けることを決めておく、北門を朝入るときは必ず守衛さんに挨拶する、夜11時を過ぎたら携帯は見ないようにする、等々、何でもよいのです。日々の小さな「マイルール」を作って実行してみると、意外と調子が整うものです。嘘だと思っている方は、何か一つ決めて、今日からやってみませんか。(5月22日)

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