研究所の概要

設立目的

当研究所はアメリカ・カナダ地域の歴史、政治、社会、文化等の諸問題に関する研究活動を行ない、その成果を教育の場に還元するとともに、当該地域についての現代社会での意味を問うことを目的としています。

研究所の大きな特色として、その活動が特定の学科や専門領域に限られることなく学際的であると同時に、統合的な考察を重視します。また内外の諸機関との連携を重視し、アメリカ・カナダ地域に関する研究交流の場として機能することをめざしています。

研究所の生い立ち

この研究所は二つの組織を併合して生まれた。文学部のコンラッド・フォルテン元教授が主として主催していた「カナダセンター」と、外国語学部の故ドナルド・メイソン教授のアメリカ関係の図書コレクションである。両者を統合することによって、より総合的な北アメリカの研究ができるようにという大学の期待があったことはいうまでもない。また「文学部系」と「外国語学部系」のコレクションが統合されることによって、おそらくは教育面において両学部の連携が円滑にすすむようにとの期待もあったはずである。

研究所の歩み

文学部英文学科の秋山健教授と外国語学部英語学科の松尾弌之教授が具体的な計画を練ったが、外国語学部に設置されている「国際関係研究所」が北アメリカ研究に近い研究を行なっていることもあり、多くの人材と組織運営のノウハウが同研究所から提供された。またアメリカ合衆国議会のもとにある「日米友好基金」から立ち上げのための大型の財政援助が三年間にわたってなされた。

いわば基礎固めの時期であり、図書類の整理統合、組織の強化と統合、英文論文を中心とする研究誌の刊行、いくつかの共同研究の主催、一般の理解を深めるための講演会、アメリカ・カナダ関係の授業の支援などが中心となった。時間がかかったが、ようやく10年を経て組織としての体力が整ったといえる。

研究所の将来・めざすことろ

基礎固めが一段落したのちに果たすべき研究所の役割は大きい。たとえば、研究誌の充実、アメリカ、カナダ関係の学会との提携強化、共同研究と大学内教員間の協力の充実、大学院レベルの高度教育の提供などが大きな課題であろう。いわば本格的な研究体制の充実である。またより充実した定期刊行物や資料の収集、学部学生に対する図書閲覧サービスなども考慮されることになろう。

活動報告

研究所の活動を年度ごとにまとめています。