受験情報 / 在学生から見た新聞学科

3年生 松澤 梨香         

「入学後に変わった私の関心」


 

<新聞学科を希望したきっかけ>
  
  私はもともと歴史に興味があって、高2までは史学科を受験しようと思っていました。しかし、ある本を読んで宮武外骨(*)という明治のジャーナリストの存在を知り、ただの歴史ではなくてジャーナリズム史のようなものを学びたいと思うようになり、新聞学科を受けることにしました。

 

<ストレス・コントロールも合格を引き寄せる鍵>
  
  受験勉強を本格的に始めたのは高3になってからなので、国語や英語より日本史に費やす時間を多くとりました。英語は単語や文法の練習用に参考書を数冊買いました。国語と英語は週1回、予備校で問題を解く時間を作っただけでした。そもそも私は国語や英語の入試問題の文章というのが大嫌いなので、日本史が受験勉強のオアシスになっていました。長い受験時代を乗り越えるためには、苦手科目を克服するのも大事ですが、それに拘泥しすぎても精神衛生上よろしくないので、ともかくストレスを出来るだけ抱えない自分なりの勉強法を開拓するのが得策かと思います。

 

<入学後の心得>
  
  新聞学科にはジャーナリストを目指して入学する人が多いようですが、入学してからもその目標を維持し続けるのは困難だと思います。私にとってこの2年半はメディア批判のための理論武装だけをしてきたといっても過言ではありません。複数のメディアを比較対照し、情報を取捨選択する「メディア・リテラシー」といわれる能力がどの授業でも多かれ少なかれ求められます。

 

<ゼミ活動は本の乱読と研究の実践プロジェクトが中心>
  
  私の所属する石川ゼミでは、2年時に毎週1冊コミュニケーションやメディア関係の本を読み、レポートを提出しました。1年間続けると各々自分の興味がある分野がわかってきますし、これによって私も入学時と興味の方向が若干変わりました。
  今年は参院選という大イベントがあったので、大学院生の選挙報道内容分析の研究プロジェクトを学部生が手伝うという形になりました。
  報道内容分析とは、テレビ(または新聞)をテキストとして、ある規定の手順でいくつかの要素に分類し、制作側の意図を探ろうとするものです。どんな言葉も額 面通りに受け取らなくなるという副作用があるかもしれませんが。重箱の隅をつついたり、人の揚げ足を取ったりするのが好きな人にはうってつけです。 (2001/11/07)

 

*宮武外骨(慶応3−昭和30年) ジャーナリスト 社会風俗史家。明治34年『滑稽(こっけい)新聞』を創刊して、政治腐敗、汚職摘発で庶民の人気を博した。明治時代の新聞雑誌蒐集に努力し、のち東京大学法学部明治新聞雑誌文庫の基礎をつくる。



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