卒業生の声

空港インフォメーションの仕事

2005年度卒業生 中村陽葉(成田国際空港振興協会)
職場にて

職場にて

私は現在、成田国際空港案内所に勤務しています。

成田空港の案内所では、フライトインフォメーション、館内施設や地上交通のご案内をはじめ、館内放送、落とし物の管理、お手伝いが必要な方への介助業務など、幅広い業務を行っています。案内所にいらっしゃるお客様で一番多いのは日本の方ですが、半数近くは外国の方で、英語をはじめとする外国語での対応も多く行います。現場によっては、一時間の対応中、まったく日本語を使わないということもあり、日本にいながらにして異文化交流が出来る、なかなかおもしろい職場です。また、困っている方を、自分の知識を駆使して助けて差し上げることが出来る、やりがいに満ちた職種でもあります。

空港案内所で受ける問い合わせの内容は多岐に渡っています。

国際線から国際線へ乗り継ぐお客様からの「今日の円・ドル為替レートはいくら?」といった質問、在留外国人の方からの再入国に関する問い合わせもあれば、アジアからのお客様が好きな北海道銘菓の取扱店舗に関する問い合わせ、「このトイレにウォシュレットはあるか?」といった細かな施設案内、外国人観光客からの「○○というアニメに出てくる神社に行きたいんだけど、どこにあるの?」といったちょっと変わった案内まで、実に様々です。チェックインの締め切りに間に合わず、せっかくの旅行をふいにしてしまう気の毒な場面に遭遇することもあれば、日本に留学している息子さんを訪ねて来日したご両親と、空港まで出迎えに来たその息子さんとの感動の再会シーンに立ち会うこともあります。

アサインされるポジションはいくつかあり、その立場によって業務の内容が変わります。
案内所に入りお客様の対応をする「案内カウンター業務」、館内を回って案内するほか、介助業務やときに急患の対応も行う「巡回案内業務」、そして「責任者業務」では案内カウンター要員・巡回案内要員の統括として現場への指示を出すほか、苦情処理や日報作成などの業務を行っています。

勤務は 4勤 2休(4日働いて 2日休む)というパターンで、早番・遅番・日勤・夜勤という勤務シフトがあります。早番の日は始発電車で出勤し、遅番は終電に近い電車で帰宅、夜勤はオフィスに一人で勤務するため、状況によっては仮眠が取れないこともあります。
食事の時間も勤務によってばらばらです。接客業ですので、時にはお客様から心ない言われ様をすることもあります。どんな仕事もきっとそうだと思いますが、体力的にも精神的にも、タフさの求められる職業です。

子供の頃は特別な場所だった空港が、いまや毎日通う職場になっています。毎日いると感動も薄れるのでは?と思っていましたが、不思議なことに毎日いても飽きることなく、いつもわくわくした気持ちで仕事ができています。

皆さんの前には、限りない可能性が広がっていることと思います。ぜひ、大学の 4年間(中には 5年、6年ということもあるかもしれません!)を通じていろいろな経験をして、自分が何に関心があるのか、探ってみて下さい。

職場にて

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