学科長からのメッセージ

フランス文学科で学ぶこと

フランス文学科で学ぶのは、フランス語で書かれたテクストを読むことです。

では、テクストとは何でしょうか?

それは、もともと「織られたもの」(ラテン語textus)という意味です。また、日本語の「読む」には「数える」という意味があり、フランス語の「読むlire」は、もともと「集める」(ラテン語legere)という意味でした。

人は満天に輝く星を見ながら、星を「数え」、「集める」ことによって、そこに織り込まれた「天秤」や「乙女」等を読み取り、さらに生年月日と関連づけて運命まで読もうとしました。

こう考えると、「テクスト=織られたもの」は、かならずしも文字で書かれたものだけを指すのではないことがわかります。太古の昔から現在まで、人はいつも「見る」をなんとか「読む」に変えようとしていると言ってもいいかもしれません。

フランス語をとおして織りあげられた美しい作品は数多く存在します。文学はもちろん、映画や舞台芸術、絵画だってここに含まれます。それらをわたしたちはまだまだ「見ている」だけかもしれません。それを少しずつ「読む」に変えていくこと、それがフランス文学科で学ぶことです。

教員は学生にその方法を伝授しながら、学生も教員もみんな、もっともっと「見る」を「読む」に変えていこうと努めています。

フランス文学科長 小倉 博孝