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外国語学部における「外国語」の習得について

母語と外国語

外国語学部生のみなさんは、英語、ドイツ語、フランス語、イスパニア語、ロシア語、ポルトガル語のいずれかを専攻語として学んでいきます。ほとんどのみなさんが自然に獲得した言語(つまり母語)は日本語でしょう。外国語として、つまりその言語が通常用いられていない日本という環境で、その言語を学ぶことを決めたわけです。その動機は人それぞれでしょうが、大学生になってから新しい外国語を学ぶ、または英語学科生の場合すでに学習を進めてきている英語の能力をさらに伸ばす、という目的を達成するには、いずれにせよ相当の覚悟と努力が必要です。

英語と「その他の」外国語

新たに専攻語を学ぶ人は、その言語を偏りなく総合的に使えるようになることが目標となります。単に「ぺらぺら」と話せるようになるだけなら大学で学ぶ意味はあまりありません。状況に応じて適切に使いこなせるようになること、「この人の~語はしっかりしている」と信頼されるレベルに到達することを目指すべきです。一方で、英語という言語の国際語としての立場は揺るぎありません。英語以外の言語に堪能であることは大きな意義を持ちますが、同時に英語という言語が世界で持っている力も最大限に活用すべきです。したがって、大学で新しい言語を学びながら、これまで学習を続けてきた英語の運用能力も伸ばしていくことが重要です。そこで、必修である4単位に加え、各自のニーズ、レベルに合わせて全学共通科目や学科科目としてさらに英語科目を履修することを強く勧めます。新たな言語の学習と英語の学習とを平行させ、英語を過度に礼賛するのでもなく逆にコンプレックスを持つのでもなく、自分にとって適度な付き合い方を見つけることができれば、外国語学部生として理想的な形です。

一方、英語学科生は、初習ではない言語である英語を専攻語として学びます。すでに母語レベルまたはそれに近いレベルで身につけている人も少なくないはずです。大学で専攻語として英語を学ぶということの意味を認識し、自分の英語のレベルが実際にはどのようなものなのか、欠けている点はどこなのかといったことに自覚的に学習を進める必要があります。また、カリキュラム上、英語以外にもう一つの外国語を学ぶことが求められています。国際語である英語の使い手であるということは、意識しないところで単眼的な視点でしか物事を見られないことになる危険性もはらんでいます。別の外国語を学ぶという経験は、その言語の運用能力を身につけるだけではなく、異なる視点を得るという成果につながり、今後の国際社会では必須であると言えるでしょう。必修で選択し、「初級」「中級」と2年間履修する言語を、ぜひ「上級」まで続けてより高いレベルへと到達してください。

母語としての日本語、外国語としての日本語

日本で外国語を学ぶ外国語学部生は、日本語についての意識も高めなければなりません。多くの学部生にとっての母語である日本語は、国内でも国外でも多くの人に学ばれ用いられている言語です。自分たちが外国語やそれを通して外国の文化を学んでいるのと同じように日本語や日本文化を学習している人たちがいること、自分たちがその状況を経験的に理解できる立場にいることに自覚的でいましょう。専攻語である外国語を通して、日本に居住する外国語母語話者や、外国に居住する日本語母語話者、日本語学習者などに貢献することができるかもしれません。

また、母語である日本語でも、学術的なテクストを正しく読み取ったり、フォーマルな場面に合わせて適切に書いたり話したりするには訓練が必要です。日本語の表現力、理解力の向上も目指しましょう。

以上のように、外国語学部では、学部生が複言語能力を持つことを目指しています。みなさんが、日本語、英語、英語以外の外国語を、それぞれの目的に応じた形、レベルで活用しつつ、それらの言語の学習を通して得られる複眼的な視点を持って活躍できる人物となることを願っています。