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学部長の挨拶

上智大学外国語学部のサイトへようこそ!

外国語学部長  谷 洋之

 上智大学外国語学部のウェブサイトへようこそいらっしゃいました。このページは、本学部のことを受験生の皆さんによりよく知っていただくために開設しているものですが、それだけでなくここを訪問された受験生の皆さんが自らの進路――単に「大学進学」だけでなくその後の人生も含めた――を考えていく際の一助としていただければ大変に嬉しく思います。
 さて、「外国語学部」と聞くと、何か4年間ひたすら特定の外国語(例えばフランス語)の練習を続けていくのかと思う人もいるかもしれません。しかし、上智大学外国語学部では、身に付けていく的確な言語運用能力を4年間の勉学・研究と、卒業後のキャリアの土台と位置づけています。そして外国語学部に所属している学生の皆さん1人1人がその土台の上に、思い思いのデザインで自分の好みの家を建てているとイメージしていただけると分かりやすいと思います。  
 イスパニア語学科に入学したとしましょう(「イスパニア語」とはスペイン語のことです)。しっかりとしたイスパニア語を身に付け、ある人はそれを道具としてスペイン美術について学び、例えば画家ゴヤがどのように同時代の世界を見ていたのかを把握しようとするかもしれません。別の人はラテンアメリカ文化に関心を抱き、例えばメキシコやペルーの食文化においてスペインをはじめとするヨーロッパの影響と先住民が古くから持っていた素材がどのように混じり合っていったのかを探ろうとするかもしれません。  
 このように書くと、卒業後の進路(端的に言えば「就職」)とはあまり関係のない、あるいは役に立たないテーマばかりのように思えるかもしれません。しかし、外国語学部が強調したいのは、1人1人の具体的なテーマが何なのかではなく、むしろ「自分が明らかにしようと思うこと」を各自が明確な形でいかに見つけるのか、そして自ら身に付けた言語運用能力をフルに活用しながら、それをどのようにしたら実際に明らかにしていけるのか、その「課題発見力」と「問題解決力」を養うということです。これは、どのような職業・職種に就いたとしても必要不可欠な能力ですし、それを外国語運用能力と結び付けることができれば、それはグローバル化がこれまで以上に進行していくであろう社会で生きていく上で大きな武器になっていくに違いありません。  
 このサイトでは、上智大学外国語学部で何が学べるのか、どのようなカリキュラムになっているのか、4年間の勉学・研究の末、どのようなことが期待できるのかについて説明しています。この道が「険しくない」と言ったら嘘になりますが、これにチャレンジしてくれる皆さんを私たちは心待ちにしています。

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上智大学 外国語学部紀要
外国語学部長 谷 洋之