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ブラジル短信(3)~サルヴァドールの2つの祝祭

矢澤 達宏

矢澤です。
最後にサルヴァドールからお届けします。
ブラジルのカーニヴァルといえばリオデジャネイロが有名ですが、ブラジル通ならばここサルヴァドールやレシーフェのカーニヴァルも負けず劣らず知名度が高いことは知っていると思います。
来週末からカーニヴァルですが、その少し前にある2つの黒人と縁の深いお祭りを紹介します。

1つは毎年1月の第2木曜日に行われるボンフィン祭(Festa do Bonfim)です。
下町(Cidade Baixa)にあるNossa Senhora da Conceição da Praia教会から、8km離れたホンフィン(Nosso Senhor do Bonfim)教会まで、キリスト像をかついで行列をするというものですが、サルヴァドールではカーニヴァルに次ぐ規模のお祭りだと言われています。
ボンフィン教会はかなり前から黒人からも厚い信仰を寄せられるようになりましたが、黒人たちはアフリカから持ち込んだ自分たちの神様と重ね合わせるかたちで信仰するようになりました。
わかりやすくいうとそのような経緯もあるので、この祝祭はバイーア(サルヴァドールの位置する地方)の宗教混淆の象徴だとも言われているようです。

下がNossa Senhora da Conceição da Praia教会からキリスト像を運び出すところです。

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行列には、じつは宗教以外の様々な政党支持者のグループ、社会団体、文化団体も参加します。
今回、はじめて見て実態を知りました。
あえて訳しはしませんが、じつに様々な主張がプラカードで掲げられています。

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こんな参加者もいます。

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行列がボンフィン教会に着く頃には、教会前の広場を群衆が埋め尽くし、今年もよい年になるよう皆でお祈りします。

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もう1つは毎年2月2日に行われるイエマンジャー祭(Festa de Iemanjá)です。
イエマンジャーとは、奴隷として連れてこられたアフリカ人がブラジルに持ち込んだ神様の1つ(Nosso Senhor do Bonfimと重ね合わせられたのとは別のもの)で、海の女神です。
もともとは漁師たちが不漁の回復を願ってイエマンジャーに供物を捧げたのが始まりだと言われています。

アフリカ系宗教の神様に捧げるお祭りなので、祝祭の行われる地区の砂浜ではアフリカ系宗教の儀式がいたるところで行われています。

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いろいろなものが捧げられてきたようですが、いまでは花が多いです。

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イエマンジャーを象徴する人魚の像。

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カポエイラの路上パフォーマンスも行われています。

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カーニヴァルが公式に始まる1週間前の週末にあたった2月3日から、プレ・カーニヴァルと称してお祭りが始まりました。
Fuzuêというのだそうです。
午後3時過ぎから海沿いの道をバラエティに富んだパフォーマンス・グループが行進していきます。

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このブログを書いている夜10時過ぎにもまだお祭り騒ぎは続いています。
サルヴァドールはカーニヴァルを他の都市よりも早く始め、遅く終えるなどとよく言われます。
たしかにかなりのフライングですね。
残念ながら私はカーニヴァル本番を待たずに明日、ブラジルを後にしますが、期せずしてカーニヴァル気分を少しだけ味わうことができました。

ブラジル短信もこれで終わりです。
在学生の皆さん、新入生の皆さんは、4月にお会いしましょう。
それでは。