自分らしい生き方

嶋村有加里

こんにちは、ドイツ語学科4年の嶋村有加里と申します。
私は今ハイデルベルクという街で勉強しています。始めは長いように感じていた一年間の留学生活も、もう残り半分を切ってしまいました。出発の日には見送りに来てくれた母や友人の前で不安のあまり号泣して成田空港を飛び立った私ですが、今はとても楽しく毎日を過ごしています。

 ハイデルベルクはドイツ最古の大学街で、古い街ながらここにはいつも若い人々がたくさんいて、活気に満ちています。美しい街並みに加え、大学の施設も十分整っていて、勉学に励むには最適の場所だと思います。私の留学生活も、ルームメイトやクラスメート、タンデムパートナー、同じ日本から来た学生など周りの人々に恵まれ、何不自由なく半年を過ごすことが出来ました。

日本へ帰る時期が近づくにつれ気になってくるのが、ずばり就職活動です。本来ならば今年度就活をしているはずでしたが、留学の時期を遅らせたため、就活も一年先延ばしにするかたちになりました。高校や学科の友人から、内定が決まったという報告を続々と聞くようになり、嬉しい反面、来年の今頃自分はどうしているだろうか、ちゃんと就活を終えられるだろうかと不安になることもあります。しかし、就活に対して焦りを覚えるのは日本人ならではだなと最近では思います。

ドイツへ来て、ドイツの学生と交流するようになり、とても驚いたのが、ドイツでは学生といってもその年齢が幅広いことです。私と同じくらいの20代前半から半ばの人もいれば、30歳近くなっても大学に入り直して勉強を続ける人、実に様々な人がいます。また、就職活動も大学を卒業してから自分のペースで行っています。ドイツに来た当初は、就活中のはずのドイツ人の友人が学食でのんびりしていたり遊んだりしているのを見て、「この人、これで大丈夫なの!?」なんて心配していましたが、それが当たり前なのだと知るとそんな心配をしていたのも余計なお世話だったなと思います(笑) もちろん中には、私と同じ年齢ながら大学には行かず、すでに働いている友人もいます。ですが、彼らを見て思うのは、みんなそれぞれ自分自身の生き方や人生を大切にしているということです。日本だったら、高校や専門学校を出たら、もしくは大学を4年で卒業して就職する…というように、人生のこの時期にこうするべきといったものがある程度常識として考えられているような気がしますが、ドイツに来てから、それが必ずしも当たり前というわけではないのだと感じました。またドイツの人だけでなく、こちらに来て知り合った日本の人々の中にも、以前は日本で普通に働いていたけれどドイツにボランティアをしに来たという人や、ドイツでもっと勉強をしたくて戻ってきたという人がたくさんいます。

生まれた場所に関係なく、人生というのは自分の意志と行動次第でいつでも変えられるし、チャンスもつかめるのだと学びました。私も自分らしい生き方ができるよう、目標を目指して自分のペースで頑張っていこうと思います。

そして今は、留学という貴重な経験をさせていただいていることに感謝の気持ちをもって、ドイツでの残りの時間を楽しみます!

それでは、最後までお読みくださりありがとうございました。

旅行先のローマ、コロッセオにて
y-shimamura