悔いなき留学

山田大幹

みなさんはじめまして。ドイツ語学科3年の山田大幹です。私は在外履修制度と交換留学制度の2つのプログラムを組み合わせてドイツに1年間留学しています。在外履修の半年ではデュイスブルク・エッセン大学に通っていました。現在はケルン大学に交換留学として通っています。

さて今回このような貴重な機会を頂いたので自分がドイツに留学して体験したこと感じたことなどを勉学面、生活面、残り2ヶ月の3つの項目に分けて書いていきたいと思います。長くなりますが最後まで読んでもらえたら幸いです。

まずはじめに自分の勉学面について書いていきたいと思います。

1.勉学面
今1番辛いことは何ですか?と聞かれたら私は迷わず「勉強」と答えます。理由としてはドイツ語を習得する難しさに加え、ドイツ語を使って何かを学ぶ難しさを痛感したからです。交換留学では在外履修で受けたような語学コースに加え、現地の正規学生と同じ授業を受けています。しかし正規学生用の授業内容は難しくまた教授方の説明するスピードも早いので何を言っているのかさっぱり状態です。

日本で授業を受けていた時は授業中に大事な部分や教授方が説明した内容をノートにまとめたりしていましたが、今はそれすらできません。しかし7月には正規学生と同じ期末テストを受けなくてはいけません。しかしもう5月。正直かなり追い詰められています。そんな状況を少しでも打開しようと自分なりに工夫を凝らして授業を受けています。

具体的な例としては、授業を録音しています。携帯にボイスレコーダーのアプリを入れて授業を録音し、自宅で何度も聞いて大事な部分をノートにまとめています。また毎日必ず寝る前と朝起きたら単語を覚えるようにしています。単語がわかればその文の内容がどんなものなのか予測することができるからです。他にも日本語を学んでいるドイツ人と一緒に勉強して質問したり、留学生用のドイツ語の授業を受けることで今の状況を打開しようとしています。

まとめると「工夫して勉強する」これが今1番勉学面で心掛けていることです。正直1年ドイツにいただけではドイツ語習得はおろかドイツ語を使って何かを勉強し、理解することは難しいと私は思っています。それでもドイツ語や授業をより理解できるようになる為に毎日工夫して勉強しています。それはただ机に向かって勉強することだけではなく大学のイベントなどに参加してドイツ人と交流するのも勉強の1つだと思います。これから在外履修、交換留学する人も工夫して自分に合った勉強方法を見つけてみてください。

次に生活面について書いていきたいと思います。

2.生活面
日本で家族と暮らしていた自分にとってドイツでの一人暮らしはなかなか慣れませんでした。料理、買い物、洗濯など普段は母がやってくれることを自分1人でやることで母の偉大さを感じました。一人暮らしは自分を人として成長させてくれる面があるのでとても貴重な経験です。

ドイツという日本とは違う環境下で生活すると当然いくつかトラブルも起きます。

私はドイツに来て2日目ケルンで顔にビールをかけられサッカーのチケットを横取りされ取り返す為に警察沙汰のトラブルに巻き込まれました。チケットが当日券だったので自分のものだと証明できるものがありませんでしたが、買った直後チケットの写真を撮ったことを思い出し、それが決め手となりそのまま夫婦は逮捕されました。

他にも電車の中で差別されたりと細かいものを挙げたらきりがありません。ただそれも留学の醍醐味の一つだと自分は思っています。辛い経験を乗り越えることでメンタル的に強くなれます。

またドイツでの生活は暇な時間が日本より多いと思います。そのような貴重な時間を勉強だけでなく旅行やイベントなどに費やしてみるといいと思います。

例えば私は週末サッカーを観戦しに行ったり、月1でケルンにある日本文化会館で「日本語しゃべりーれん」という日本語を学んでいるドイツ人が参加するイベントのボランティアをしています。長期休暇ではフランスやオランダなど日本からだとなかなか行く機会がない国に行けます。また私は春休みの2週間JETROのベルリン事務所でインターンをすることができました。

ドイツでの生活は楽しいこともあれば辛いこともあります。楽しい経験も辛い経験も今後の人生に役立つと思うので是非いろんなことにチャレンジしてみてください。

最後に残り2ヶ月私が今考えていることについて書いていきたいと思います。

3.残り2ヶ月
最近両親と電話して印象に残った一言があります。「残り2ヶ月後悔しない留学生活を送りなさい」後悔しない留学生活とは何か電話が終わった後自分に問いかけました。思いつくのは勉強のことばかり…もちろん勉強も大事ですがそれだけでは後悔するかもしれないと思いました。そこで思いついたのがこの約1年間の留学を支えてくれた人にまた会いに行くということです。

例えばデュイスブルクには半年間バディとして自分を助けてくれたドイツ人が2人います。また高校時代にお世話になっていたホストファミリーなど、今回私の留学に深く携わってくれた方々にお礼をもう一度言いにいきたいと思いました。

留学は1人では成り立ちません。周りの人達の支えがあって今ケルンで生活できていると思います。メールなどでも感謝を伝えることできますが今後ドイツに行く機会を考えるとやはり会えるうちに会って感謝を伝えるのが一番いいと思いました。またその方々と会い、今回の留学の思い出などをドイツ語で語ることで自分がどれだけ成長できたかを証明できる機会でもあると思います。

「最後まで手を抜かず勉強を頑張る」、「支えてくれた方々に会いに行く」この2つが残り2ヶ月の目標です。2つとも達成できるように1日1日を大切にして生活していきたいです。

長くなりましたが最後まで読んでくださり、ありがとうございました。2年生の後期からドイツに行ける在外履修。実際にこの制度を利用し、留学することで充実した半年間を過ごすことができました。このような素晴らしい制度を導入する為に尽力してくださった学科長の木村吾郎クリストフ教授をはじめ全てのドイツ語学科の教授にこの場をお借りして感謝を伝えてブログの執筆を終えたいと思います。

本当にありがとうございました。
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