可能性が「有る」こと

小野滉介

こんにちは!ドイツ語学科2年の小野滉介です。僕は現在、在外履修で南ドイツのハイデルベルク大学に留学しています。今回このブログを執筆させて頂くにあたり、街並みと大学の紹介、そして半年間の留学経験から自分なりに考えたことを話したいと思います。

学生の街 ハイデルベルク
ドイツ南西に位置するハイデルベルクは古き良きドイツの街並みを感じさせる街で、僕としては都会過ぎず、田舎過ぎず住み良い環境だと思います。(人によっては飽きてしまうかも…笑)またハイデルベルク大学はドイツの中で最も古い歴史を持つ大学であるため、各国から数多くの留学生がこの地で勉学に励んでいます。学生が多いという理由からか分かりませんが、寮費が非常に安かったので助かりました。ネッカー川に架かるカールテオドール橋も有名ですが、旧市街からこの橋を渡った向こう側に授業を受ける建物があるため、冬の寒さが厳しい中特に寒い橋の上を渡らなければならなかったことが大変でした…。

半年間の留学を経て
在外履修も終盤に入り、様々な経験をしたことを思い出しながら、可能性の有無について言及してみたいと思います。
留学する前と現在では自分のドイツ語力だけでなく、自分の考え方も変わってきました。ドイツに来る前は非常に視野の狭い、甘い考え方をしていました。このまま大学を卒業しどこかの企業に就職して生活する、自分の夢も現実的に考えて厳しいから別のルートで生きていく、といった考えです。しかしドイツに来てからその考え方は180度変わりました。具体的に、可能性が「有る」ことを強く意識するようになりました。衝撃的だったことは、ドイツの学生(留学生も含め)の年齢層が日本と比べて遥かに幅広いことです。25歳~30歳の学生や、働きながら大学に通っている社会人同等の学生が違和感なく勉強しています。20歳後半で大学生として勉強することは自分にとって可能性の「無い」ことだったので、その殻が破ることができ、以前に比べ勉学に対して柔軟な考えを持つようになりました。

次に自分の経験から述べてみたいと思います。留学して最初のころ、ドイツ語を向上させるためにタンデムパートナーを探していました。なかなか見つけることの出来なかった僕は、日本学科主催のスタムティッシュ(2~3か月に一回くらいの頻度)が待ち切れず、手っ取り早く見つけるために日本学科1セメスターの授業に乗り込みました。その時は全くアポも取っていない状態で教授に衝動的にお願いしに行ったため、上手くいくかは非常に不安でしたが、外国語教育に興味があるという建前で授業に参加することが出来ました。そして最終的に5人のタンデムパートナーと知り合うことが出来ました。
続いてハイデルベルクで知り合った2人の友人との出来事です。彼女達は僕と同じ日本の大学生でしたが専門は外国語教育でした。そして留学の機会を活かして、ただ授業を受けるだけでなく、主体的に実際にSchuleでドイツの中学生を対象に日本語とドイツ語のオノマトペ、そして言語に関するワークショップを企画しました。僕も少しだけこの企画に携わり、彼女たちの可能性が広がっていく事を目の当たりにしました。ドイツの地で日本語とドイツ語のワークショップを行う、僕には到底思いつかないことを、成し遂げていました。可能性は決してゼロではないことを改めて実感した経験でした。

他にも色々な点で可能性が「有る」ことを認識しました。ビザの申請や住民登録、換気扇が壊れた(壊した)時、機内でインフルエンザを発熱した時、自分で髪が切れるようになったこと、前からしたかった髪形に変えたこと、旅先でのアクシデント等々です。小さいことから大きいことまで、可能性を無いと思い込んで諦めてしまうのは時期尚早だと思います。また蓋然性の高い低いに拘泥するのでは前に進めません。とりあえずやってみよう精神の方がきっと上手くいくと思います。今回の留学を経て何事も挑戦あるのみだと感じました。

僕は3月から交換留学でケルン大学に留学する予定です。ハイデルベルクで平和ボケしているので都会のケルンにいくのは正直怖いです…。良からぬことが起こる可能性も「有る」ので気を引き締めてしぶとく生きていこうと思います。また先に述べた自分の夢を追いかけるためにも、ドイツでのインターンを考えています。留学という貴重な機会をフルに活用し、皆さんも可能性の有る今の自分と向き合ってみてはいかかでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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