ドイツでのW杯

朱 美春

Hallo! ドイツ語学科3年生の朱 美春です。

3月から、大聖堂でおなじみのケルンに留学しています。ワールドカップで4度目の優勝を果たして、興奮冷めやらぬ感じでしたが今ではだいぶ街の雰囲気は落ち着いてきました。今回は、ワールドカップ開催中に起こったあまり日本では経験できなそうな興味深い出来事についてお伝えしてみようと思います。

まず一番驚いたのは、サッカーの試合があるからと大学の講義がなくなったことです。他の大学に留学している友達にも聞いて見たところ、講義が同じくなくなったそうなので珍しいことではないみたいです。休憩時間を挟んだら大部分の生徒が消えていました。

パブリックビューイングのできる場所の数も日本とは段違いに多いです。例えば喫茶店もどこから出してきたのか、大きなスクリーンや液晶モニタを設置して、お客さんが試合を見れるように様々な工夫を凝らしています。試合が盛り上がってくると店員さんはだいたいみんな手を止めて液晶に見入っています。

また、試合終了後のお祝いパレード(のようなもの)があるのですが、それがまた激しいです。車のクラクションで合奏し出したり、車の天井から身を乗り出して旗を掲げていたり、お祝いの形は様々です。余談ですが、決勝戦後は車道で(車がいるのに)旗を持ってフラフラしたりトラムの駅の看板に登ったりとなかなか盛り上がっていました。ケルンでこうなので、おそらくベルリンなどの大都市はもっとすごかったはずです。普段こちらの方々は静かなのでこの変わりようを見てサッカーはドイツの国民的スポーツなのだな、と再認識させられる出来事でした。

今年は運良くワールドカップを留学先のドイツで観ることができ、さらに幸運なことに優勝まで果たしお祝いの雰囲気に参加することができました。決勝戦の際、私はバーで大学の友達とケルン組と一緒にパブリックビューイングをしていましたが、試合前からみんなで合唱したりゴール前に選手が来るとみんなで掛け声をかけたり、試合後に他のお客さんたちとハイタッチをしたり少し話をしたりと他の観客と国を越えて一体感を味わうという貴重な体験ができました。こちらに来てから早半年が経とうとしていますが、サッカーのパブリックビューイングに気軽にいったりみんなで盛り上がったり、日本にはない文化を目の当たりにしたりと、留学前とは比べ物にならないくらい凝縮された体験をできていると思います。

これから夏休み、折り返しまでの休暇期間を精一杯楽しみたいと思います!

shu