ルーヴァン・カトリック大学(ベルギー)

Report no.5: Takanohashi

私はベルギーのルーヴァン・ラ・ヌーヴ(Louvain-la-Neuve)という街にあるルーヴァン・カトリック大学(Université Catholique de Louvain)に交換留学生として通っていました。暮らしやすい街、芸術の授業がたくさんある大学を探していて、先輩方のお話や留学体験記を参考にし、この大学を留学先に決めました。

ここでは、大学が始まる前に、3週間の語学講座に通う留学生が多いです。ここで友達もできますし、語学講座の質もいいです。そしてこの間、私はベルギー人の家族のもとでホームステイをしていました。とてもあたたかい家族に迎えられ、いろんなところに連れて行ってくれたり、ベルギー料理をたくさん紹介してくれたり、日本の文化も学ぼうとしてくれたり、とても恵まれた環境でのびのびとすごすことができました。ホームステイ期間が終わってからも、何度もお家に遊びに行きました。

大学が始まってからは、コットという寮に住みました。4~9人くらいで1つのコットに住みます。コットには各々の部屋があり、キッチン・トイレ・シャワーは共同で使用します。なかでも*kot à projet(KAP)というものがあり、そこに住む人たちは、そのテーマに沿ったアクティビティをオーガナイズするというユニークなものがあります。私はArtisakotというコットに住み、みんなでコスメを作ったり、ノエルのデコレーションを作るアクティビティをオーガナイズしたりしました。みんなで話し合って何をするのか、どのように開催するのかなどを決めるので、コットの子と話す機会も多く、普通のコットより友達と仲良くなれると思います。他にはコットマンガ(日本大好きな人たちがいます)、オーケストラコット、コットシネマなどなど、約80のKAPが存在します。もちろん、KAPがオーガナイズするアクティビティには誰でも参加できます。

授業はフランス語のほかに、芸術系の授業、たとえばarts et civilisations(考古学、絵画、音楽史を学びます)、campus opéra(オペラについて学ぶ授業、実際にオペラも観に行きます)などをとりました。現地人と机を並べて受ける授業はやはり難しいですが、友達をつくってノートを写させてもらったり、すでにその授業をとったことがある子に聞いたりと工夫して勉強しました。
 ルーヴァン・ラ・ヌーヴはとても小さい街で、キャンパス=街という感覚です。なので、街中は学生ばっかりだし、外を歩けば必ずと言っていいほど知り合いに会いました。友達もすぐできました。ベルギー人はとてもフレンドリーで優しく、良い人ばかりでした。そして日本を好きな人たちも多く、街中を歩いていて「日本人ですか?」と日本語でフランコフォン(フランス語話者)に声をかけられることも何度かありました。街にはショッピングセンターや映画館、大きなスポーツセンターがあり、生活に困ることは特にありませんでした。ルーヴァンの物価は日本よりちょっと安いくらいです。コットは月約300ユーロ。首都ブリュッセルまでは電車で1時間くらいです。ブリュッセルから電車でパリまで1時間半、ロンドンまで2時間、アムステルダムまで2時間半くらいなので、旅行もしやすいと思います。

残念ながら、日本からベルギーまでの直行便はありませんが、フランスよりビザを取る手続きは楽です。在日ベルギー大使館はきちんと働いてくれます!できるだけ外に出て、新しいことに挑戦したり、色んな人に出会ったりして、自分の将来を考える良い機会にもなりました。あたたかい人々に囲まれたベルギーでの生活は、本当に充実したものでした。ベルギーを選んでよかったと、心から思います。そして留学という素晴らしい機会を与えてくれた家族に感謝しています。