エクス・マルセイユ大学付属語学センター(フランス)

Report no.2: Yamawaki

私が通った学校は南フランスのエクス・アン・プロヴァンスにある大学付属の語学センターでした。ここを選ぶきっかけとなったのはまず南仏にあるということ、エクスが学生都市ということ、週20時間の授業があって学費が安くおさえられるということでした。大学附属の語学学校だったので制度がきっちりしていて、先生も素晴らしい方がたくさんいましたし、授業内容も良かったと思います。ただビルの中に2フロア借りているという校舎だったので私のイメージしていた”学校”とはかなり違う印象でした。立地的には中心街から徒歩3分だったので休み時間にみんなで大学近くにある通りの雰囲気のいいカフェでまったりなんてこともできとても良かったです。生徒の約半数はアメリカ人、ついでドイツ人や中国人が多かったと思います。他にもいろんな国籍の人たちがいて、世界のあちこちからきた人とフランス語で文化を共有できたのはとても素晴らしい経験でした。エクスは学生が多く、住人も比較的社会層の高い人たちが多いようで本当に安全な街でした。年間300日くらいは晴れていて、毎日街のどこかではマルシェ(市場)が開かれている活気にあふれた街でもあります。街の何処へでも徒歩で行けて色々な面において過不足のないところがとても気に入っていました。

もともと大学に入学したら留学しようと思っていたのもありましたが、実際留学に行こうか迷った時に思ったことはこの時期を逃したら一生留学なんてしないかもしれない、やっぱり外国で暮らしてみたい、もっとフランス語を話せるようになりたい、ということでした。

まだ若いうちにいろんな世界を知って、いろんなことを知りたいと思い探求し経験できることは、これからの人生にすごく大きな影響をもたらすと思います。

留学で得たことといえば、もともと好奇心は強い方でしたがそこに行動力が加わったと思います。見たいものは見たいし、いきたいところには行きたいと思っていたので、一年という限られた期間だから、やり残して後悔しないようになるべくいろんなことに挑戦しました。あとは物事を色々な方向から見る心構えが生まれました。相手の行動にびっくりしたり、気に入らなかったりすることは日本人同士でもあることだから、価値観や文化の違う外国人同士ではお互いのことをより尊重しなければならないのだなと肌で感じました。
学業に関して、私は大学内にある語学センターに通っていました。語学の授業は週4日で毎週12時間、他に演劇、文学、報道や歴史の授業を選択して週8時間受けていました。語学の授業では文法・聴解・読解・作文・議論をしていました。レベル別にクラス分けされるのですが、やはり読解や聴解は他の生徒の方が強いし、議論になると、発言するのって本当難しいと思ってしまいます。

語学センターに通っているのでフランス人学生の知り合いはあんまりいませんでした。クラスにはアメリカ人が多く、休み時間には英語ではなしたりしました。でも授業以外では一緒にいるのはやっぱり日本人です。なんだかんだ、言いたいことがスムーズに伝わる日本人という存在は大事です。でもフランス人の知り合いを増やすために、集まりにさそってもらった時はなるべく行ったり、そこで知り合った人にどこかに連れて行ってもらったりとフランス人と会話するようにしました。

もともとお金の管理がすごく苦手だったので、留学先でも日々は節約生活を送って、使う時には使うという風にしていました。月どれくらいまで使っていいのかだいたいを計算しておいて、たまにキャッシングした時にレシートで残高を確認するような感じで、なんとか生活できました。

旅行は、私が留学先に行って一番楽しんでいたことです。南仏にはガイドブックで2ページしか載ってないのにすごく素敵な小さい町がたくさんあって週末に日帰りでいったりしていました。フランスの他の場所で留学していたフランス語学科の子のもとを訪問したり、スペインやポルトガルで留学していた友達に会いに行ったりしました。国外にも、行きたいと思ったところに気ままに行きました。日本から行くよりずっと楽だし、安いし、学生料金でお得な施設もたくさんあります。今こんなにめぐまれた身分を利用せずにいるのはもったいないと思います。