学科の歴史

1955年 外国語学部の前身・文学部外国語学科発足(英・独・仏・西)
1958年 外国語学部フランス語学科発足(定員50名、開講科目14)
1964年 東京オリンピックでフランス語学科の学生が通訳として活躍
1969年 外国語学部内全体で「地域研究」推進を本格化
1971年 画期的な視聴覚方式教材導入(La France en direct, De Vive Voixなど)
1983年 学科教員スタッフ(従来は、文学、言語学、思想、歴史の専門家)に政治学と社会学の専門家が加入
1985年 語学科目と地域研究科目に2分し履修要覧に明示(3,4年生)
1987年 フランスの大学・高等教育機関と初めて協定を結ぶ(Groupe ESCEM, Tours-Poitiers)。
1990年代 ゼミ制度導入
1998年  完全競争公募推薦制度導入
1999年 CALL教室導入
2003年 フランスの大学とマルチメディア / E-learningを活用した交換授業導入
2006年 専門分野制導入 / 世界共通のフランス語能力テストTCF (Test de Connaissance de Français)導入
2008年 上智大学「フランス語倶楽部」発足
2009年 フランス語話者をゲストに呼ぶ特別授業「Fenêtres sur cours」 開始

Highlights

「実践的語学力」養成のパイオニア

フランス語学科が発足した当時、日本の大学教育において軽んじられる傾向のあった実践的語学力を重視。「読む・書く・聴く・話す」総合的語学力、特に「話す」ことに力点をおいた画期的カリキュラムを採用。

遠藤周作や井上ひさしとも縁のある学科

第2次世界大戦後の新しい国際社会が形成される時代、上智大学は敗戦から立ち上がる日本で国際的教養人の育成をめざした。1954年、大学が文部省に提出した「文学部外国語学科設置認可申請書」に付された教員名簿には、作家の遠藤周作の名前もある。1941年上智大学予科(独語)に入学した彼は(その後慶應義塾大学に移る)、この時期上智でフランス文学を講じていた。また、井上ひさしは本学科の卒業生で、大学時代の経験は『モッキンポット師の後始末』に小説化されている。

厳しい進級基準でハイレベル維持

学科発足当初以来、1・2年次(必修フランス語)における及落の判定は担当教員全員の合議で行う。1・2年次で身につけた高い語学力を基礎に、3・4年次で専門科目を習得するという質の高いフランス語教育を実践。

「文化」学び語学力深化

語学学習を深めるためには言語を育んだ土壌を理解することが不可欠。学科発足当初より、3・4年次の専門課程で、広範囲な文化領域を学習できるプログラムを用意してきた。現在の専任スタッフの専門領域は、フランス哲学、文化思想史、歴史学、通訳論、言語学、フランス語教育、宗教学、社会学、フランス語圏カナダ、北アフリカ研究など。

第1回東京オリンピックで「語学の上智」輝く

1964年東京オリンピック組織委員会の依頼をうけ、フランス語学科からも通訳を派遣。男子学生は自転車競技、女子学生はフェンシングを担当。通訳の絶対数が不足していた当時、上智大学生の語学の実力が高く評価され、社会的に認知されたことは、就職動向にも決定的な影響を与えた。

2つの柱:「語学力」と「地域研究」

1968年から69年にかけて吹き荒れた大学紛争の嵐。その渦中に高まった外国語学部解体論の危機を乗り越え、1969年頃から地域研究を学部レベルで推進。当時の卒論テーマ(「ベトナム解放戦線を中心とした民族主義」、「アフリカにおける食糧問題」、「女性解放運動」、「国際通貨金融」など)の多様性からもフランス語学科における地域研究の充実ぶりがうかがえる。フランス語学科が新たな発展の時代へ。

ゼミ:知的訓練の場

新しい時代の外国語学部の使命-語学力のみならず様々な問題解決力のある人材の育成―を果たすべく、語学運用能力を生かした地域研究ケーススタディーの機会を提供するため、91年からゼミ4単位を必修化。外国語学部内でも先進的取り組みとして注目される。

マルチメディア・IT時代への対応:フランスの大学とリアルタイム授業

2003年以降、ブザンソン大学およびグルノーブル第3大学と、マルチメディア/E-Learningを活用した交換授業を行い、成果をあげた。具体的には、テレビ会議システムによる口頭表現、メールのフィードバックによる作文など、様々な形態の授業を実施した。

「専門分野制」で研究テーマ明確に

語学科目以外の全科目を専門分野別に分類し、地域研究志向を明確に打ち出したカリキュラムを体系化(2006年)。学生が自らの専門性を高めていく道筋を示す。「フランス語研究」、「フランス語圏研究」、「ヨーロッパ研究」、「言語学研究」「国際関係研究」、「アジア文化研究」の専門分野のうち1つを3年次から選択することが義務付けられた。

きめ細かな留学指導

フランスの大学・高等教育機関との交換留学提携は1987年にはじまり、2013年現在18校に上る(フランス以外のフランス語圏も含めると23校)。従来は3年次以上の留学を基本としたが、2007年以降は2年次の留学も認められている。大学全体の留学ガイダンスとは別にフランス語学科の留学説明会を実施し、留学経験者から留学希望者へ情報交換が十分行われるよう支援している。

フランス語学科で受けることのできるTCF

TCF (Test de Connaissance de Français)とは、欧州評議会が制定した「ヨーロッパ言語共通参照枠」(CEFR)に基づく世界共通のフランス語能力テストのこと。これを利用することで、学生は学習意欲を高めることができ、また学科はカリキュラムの評価と改善に役立てていくことができる。本学科はTCFの実施校として認定されており、受験しやすい日程でフランス語の能力をはかることができる。

「フランス語倶楽部」:同窓のきずな綿々と

フランス語学科の先輩後輩、OBOG、教員などのつながりを深く広く強化することを目的として、2008年「上智大学フランス語倶楽部」発足(通称「フラクラ」)。教員による解説付きの映画鑑賞会シネ・クラブ、留学経験者による説明会、チーズパーティー、新年会(ガレット・デ・ロワ)など様々なイベントを開催。

Facebook: https://www.facebook.com/fraclub.salut.france

フランス語話者をゲストに招いての特別授業「Fenêtres sur cours」

フランス語学科の授業では、フランス語話者をゲストに招くことがある。専門家の講演を通訳付きで聞くというよりは、教員を媒介役としながら、学習してきたフランス語を駆使して、ゲストの提供する具体的なトピックについて議論することを目指している。

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