東京都立両国高校

2012年11月28日(水)

 大学で授業がある期間、水曜日は週によって、第1週は学科長会議、第2週は学科教授会、第3週は学部教授会といろいろな会議が、いずれも15時30分から開催される。今日は第4週なので珍しく会議のない水曜日だった。

 その隙間の時間を利用して、15時にゼミが終わってから、錦糸町にある東京都立両国高校の「体験授業」に行ってきた。5年前に初めてうかがってから毎年お声がかかるようになり、今回で恐らく5回目になる。対象は高校2年生で文系進学を考えている皆さん約40名だった。

 テーマは「何故ことばをまなぶのか」。言葉を使えることが人間であることの基本的な条件の一つだ、とか、言語の数だけ世界観やものの見方がある、とか、新しい言語を学ぶことは新しい人格(アイデンティティー)を獲得することだ、とか、言語は極めて政治的なものだ、といったことを話した。90分あると油断していたら終盤時間が足りなくなってしまった。フロアの生徒たちにマイクを回して対話形式でやったので、予想よりも時間がかかったのだろう。

 生徒の皆さんは真面目で素直な雰囲気で楽しく講義をさせていただいた。両国高校の皆さん、ありがとうございました。今日僕の話しを聴いてくれた生徒たちの中に、上智大学に進学することを目指している人たちもいるようだった。ひとりでも多くの人と来年4月以降、四ツ谷キャンパスでお会いできるように祈ります。